隣の家の坂本さん-彼と私の30日-

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『………』ぽー

「Aー、Aさーん？A〜！」

『うるさいな、今余韻に浸っとるんやで』

「余韻？」

『坂本さんイケメンやなーって』

「俺もイケメンやん」

『は、』

「俺もモテてんねんで？」

『顔やないやろ、打つからやろ？』

「ひっど！ショック！」





なあ！前言撤回！なんて後ろでギャーギャー騒いでるてつは無視。坂本さんがイケメンなのは初めて見たときから思ってたけどええ人やったなあ。





『なあてつ、さっき明日よろしく言うてたな』

「おん、明日はジャイアンツ戦やで、神宮球場な」

『明日あたし試合見に行くわ』

「お！まじ！？ほんまに言うてるん！？」

『ほんま、坂本さん見に行く』

「…は、そっちか」

『慎吾さんに会いに行く、』

「は、」

『そんでついでにてつ応援しに行く』

「ついで言うなや落ち込む」

『ホームラン打ったらちゅーしたるから』

「言ったかんな！A言ったかんな！！」

『……ほっぺにちゅーな』

「この際どっちでもええわー！！やったるー！！」

『…』がんばれー





何に燃えているのかよくわからないが、とりあえずそんなてつを冷ややかな目で見ていた。





『なあ、てつ』

「え、何？」

『谷内くんもおるよな？』

「おん、おるで」

『やった、』

「なあなあ、俺の応援してな？」

『んー気が向いたらな、』

「…なんでやねん、」





俺ほんま落ち込む、と言ったてつが何となく可愛くて笑うと、てつも同じように笑った。あんたのその顔、やっぱり昔から変わらんな、





「なあA、」

『ん？』

「俺頑張るから、」

『ん、頑張れ』





なんやかんや、あたしは山田哲人を１番応援してるんやで。



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