そばに居させてください ページ41
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『ひさ!!』
「、A?」
電話をかけると、ヒサは出てくれた。
無視されると思ったから、何となく嬉しかった。
『今どこ!』
「…Aには関係ない」
『関係なくない!』
「…関係ねーだろ…」
『勇人には…ごめんねって言いに来たの、』
「え、?」
『あたしは…っヒサを選んだの』
「…は?」
『あたしが好きなのは…ヒサだよ!』
「っまじで言ってんの?」
『まじ、大まじ!』
「今そっち行く…っ」
『いいよ、来なくて』
「、え?」
『もう、見つけた』
振り向いたヒサが、携帯を持っていた手をゆっくりとおろした。
あたしの姿を確認して、すぐに駆け寄ってくれた。
『…ひさ…、ヒサごめんね?あたし…』
「いい…いいから、もう何も言わないで」
そっとあたしの頬に触れたヒサは、切なそうにあたしの目を見つめていて、
そしてぎゅうっと、強く抱きしめられた。
『好き…好きだよヒサ、』
「…っ」
『大好き…今までずっと、ちゃんと言えなくてごめんね?』
「っううん、」
『でも…もう迷わないよ。』
あたしは長野久義が好き、
『そばに、居させてください』
「…こちらこそ、そばにいてください」
ずっと、そう言ったヒサは、更にあたしを抱き寄せた。
ねえヒサ、あたし潰れちゃうよ?
『ふふ…ヒサ、苦しいよ』
「でも、離したくない」
『ね、家行こうよ、』
「家行ったら帰りたくなくなるもん」
『外泊届は?』
「シーズン中は遠征以外無理、」
『…じゃあ…』
「また、こってり叱られる」
『……ふふ、覚悟だね』
「それでも、Aと一緒に居たい」
『ごめんねヒサ…、……あたしも一緒に居たい』
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いちか(プロフ) - えりなさん» ありがとうございます!たくさん更新できるように頑張ります! (2017年7月11日 2時) (レス) id: d72f7e0d49 (このIDを非表示/違反報告)
えりな(プロフ) - 凄く面白いです、更新楽しみにしてます^^ (2017年7月8日 4時) (レス) id: f19ee91e09 (このIDを非表示/違反報告)
いちか(プロフ) - はるさん» ありがとうございます!頑張ります (2017年6月16日 23時) (レス) id: d72f7e0d49 (このIDを非表示/違反報告)
いちか(プロフ) - 白湯さん» ありがとうございます!頑張ります (2017年6月16日 23時) (レス) id: d72f7e0d49 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 早く続きみたいです。 楽しみにしてます (2017年6月16日 13時) (レス) id: 7a0bcc6524 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちか | 作成日時:2017年5月15日 22時