たくさんの愛に包まれて ２

多分一目惚れ、 ページ34

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『あ！』

「あった？」

『あああ！！』

「え、」





球場のスタンドを探していると、突然叫びだしたAちゃん。

どうしたかと思えば二度目の大声に驚き。





『壊れてる…』

「あ、携帯見つけたん？」

『ストラップが…』





自分の携帯を見つけたであろう彼女が見つめているのは携帯についたストラップ。

あ、亀井さんファンなんやこの子、





『…うう…お気に入りだったのに…』

「、」買えばええんちゃうの

『……でも、あって良かった…』





ありがとうございました、と深々頭を下げた彼女はなんて面白い人なのか、

何だか気に入った





「見つかって良かったな」

『はい！坂本さんのおかげです！ありがとうございます！』

「ぷ…」

『ん？』

「ははっ、ごめん、もう無理！」

『な、なんで笑うの！？』

「だって…！Aちゃんおもろいなって、ははっ」

『どこがですか！？』

「いや、いろいろ顔変わるなー思って」

『え？』

「困った顔してたかと思えば、見つけて嬉しそうな顔して、でも悲しそうな顔して、でもまた嬉しそうな顔して」

『…変な顔してましたか…』

「いや、」





変な顔？

そんなこと誰も言ってへんやん。





「めっちゃ可愛い、」

『！』





俺は好きやで

表情がコロコロ変わってわかりやすい子、



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