たくさんの愛に包まれて

ドライブ ページ29

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『もしもし、』

「もしもしA？」

『長野さん、お疲れ様です、』

「うん、お疲れ」

『今日はお休みでしたよね？トレーニング終わりました？』

「うん、終わった」

『そうですか、』





図書館の机でレポートと睨めっこ中、長野さんから電話が来たのでちょっと息継ぎ。

電話の向こうで優しい声が聞こえて何となく心が和んだ。





「A、今何してる？」

『あ、今図書館でレポートやってました』

「そっか、忙しそうだね」

『忙しいというか…睨めっこしたまま全く進んでない状況です』





ペンをプラプラと動かしながら、何１つ進んでいないレポート用紙を見つめた。

ああ、レポートが一番辛い。





「大変だね、学生は」

『長野さんもそうでした？』

「俺は野球ばっかりだったから」

『そっか……んー、』

「息抜きしない？A、」

『え？』

「ドライブでもどうかなって、」

『ドライブ…長野さんの運転で、？』

「はは、それ以外にどうやってドライブするの？」

『そっか…』ですよね

「行く？行かない？」

『行くっ』

「はは、良かった、今から向かうから場所送っておいて？」

『わかりました、』

「着いたら連絡するからそれまでレポート頑張ること」

『はいっ』

「じゃあね、」





長野さんに頑張れって言われるのが

一番嬉しい、



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