薬指の秘め事 (２)

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『…っや、…っぁ、』

「声、我慢しないで、」

『だっ、て…、んっ…』





下着だけになったAの首筋に、ちゅ、ちゅ、と唇を這わす。時折カリッと肌を噛んだり吸ったりして、気づいたらAの首筋には俺の跡が付いていた。





「ごめん、跡、」

『へ…』

「残るかな、」

『っ』

「見えないとこにする、」





ブラの肩紐をずらして今度は肩の方に唇を這わした。くすぐったそうに肩が竦んで、Aはそっぽを向いた。





「A、こっち見て」

『や、っ…むり…』

「何で」

『恥ずかしい…から、っ』

「見て、ちゃんと」

『…っむり』

「俺がどんな風にAを愛してるか見て、」





なんて、俺は変態なんやろうか。いや、多分正常。男ならみんなきっと思ってるんやないかな。今度泰示さんにでも聞いてみよう。





『っ…』

「いい子、」





またAにキスを落として、力が入りきっているAの身体を少しずつほぐしていく。やっと力が抜けてきた。





「はい、深呼吸、」

『へ、』

「ほら、吸って、吐いて」

『すー…はー、…』

「力抜かんと、痛いで？」

『や、やだ、』

「やろ？なら力抜いて、」

『…うん、』

「どこが気持ちいいか、ちゃんと教えて、」

『は、はい…っ』

「ん、Aちゃんはええ子やなー」

『子ども扱いっ』

「ふは、ごめんごめん、」

『意地悪、』

「少し力抜けたやろ？」

『…あ、』

「大丈夫、ちゃんと、優しくする、予定」

『よてい、？』

「Aがあんまり可愛いことすると、俺は抑えるの無理やから」

『………』

「だから、あんまり可愛いこと言わんでな、」

『わかんないけど…頑張ります、』

「…」





ああ、きっと無理や。Aは無自覚で可愛いこと言う。というか、何をしても、可愛くて、俺にはきっと理性を保つのなんて、無理に近い。



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