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『……ーくん…はるくん、ハルくん!!』
「ん、…A、?」
『おはよ、ハルくん、そろそろ準備しないと遅刻します』
「…うわ、ほんまや、」
翌朝、Aの声で目が覚めた。というか起こされた。いい夢を見ていたような気がして、何だかまだふわふわしている。
『朝ごはん、できてます、』
「ん、ありがとう」
『着替えて、顔洗っておいで、』
「はーい、」
なんかオカンみたいやな。エプロンして、ニコニコ笑いながら顔洗っておいでなんて。こんな朝がこれからもずっと続くと思うとニヤケが止まらない。
『じゃあ、はい、いってらっしゃい』
「ん、行ってきます」
顔を洗って、ご飯を食べて、出かける準備ができたら玄関へ。見送りしてくれるAは、昨日の朝とは別人のようだ。思い出したのだから、そりゃそうだ。
「A、」
『ん?』
「夜、空けといて、」
『え?』
「デーゲームやし、夜出かけよう、」
『外食?』
「ん?それもええけど、これ、」
そっとAの左手を取って、薬指の指輪をなぞった。
『?』
「2人で、指輪買いに行こう?」
『えっ、』
「せっかく2人の想いが通じ合ったんやから、ちゃんとしたやつ」
『あたしはこれで満足だよ?』
「でも、ちゃんとしたの欲しい、俺が」
『…ハルくんがそう言うなら、』
「よっしゃ、決まりな、」
『ふふ、うん、』
「ついでに外食にしよ、適当なとこ予約しとく」
『じゃあ今日は夜ご飯準備しないでおくね』
「おん、」
『ありがとう、ハルくん』
「こちらこそ、じゃあ行ってきます」
『いってらっ……!』
掴んだままのAの左手を引いて、触れるだけのキスを1つ。恥ずかしそうに少し顔を赤くしたAに、もう一度行ってきますと笑った。
『い、いってらっしゃい!』
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いちか(プロフ) - 菜々さん» ありがとうございます★楽しんで頂けて嬉しいです◯Twitterも是非よろしくお願いします★休みながら頑張りますね! (2019年8月25日 0時) (レス) id: 659890526f (このIDを非表示/違反報告)
いちか(プロフ) - 花音さん» ありがとうございます★とってもとっても嬉しいお言葉ありがとうございます!!もう少しだけこの作品も続きますので引き続きよろしくお願いします★ (2019年8月25日 0時) (レス) id: 659890526f (このIDを非表示/違反報告)
菜々 - 毎回楽しく読んでました。とっても素敵なお話しでした。次のお話しを読む事ができるのを楽しみにしてます。Twitterもフォローさせて頂きます。ちょっとはゆっくり休んでくださいね (2019年8月24日 20時) (レス) id: f90c817e3e (このIDを非表示/違反報告)
花音(プロフ) - いちかさん、本編終了おめでとうございます(^^)最後まで素敵なお話でした。本当にいちかさんのお話大好きです!番外編やまた次のお話、とっても楽しみにしています。また素敵なお話を読めるなんて嬉しいです☆これからも頑張ってください。応援しています。 (2019年8月24日 8時) (レス) id: a0401679ea (このIDを非表示/違反報告)
いちか(プロフ) - はるちゅんさん» ありがとうございます◯更新頑張ります!またよろしくお願いします★ (2019年7月30日 20時) (レス) id: d72f7e0d49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちか | 作成日時:2019年7月15日 13時