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ーAside
慎「ねぇ、Aさん。」
A「どうしたの?」
慎「…俺に、勝算ある?」
A「え?」
慎「Aさん、俺のこと好きになれない?」
A「…分かんない。」
私は小さく首を振った。
あの日から慎くんを意識するようになったのは事実だ。
…だけど。
8つも離れているのに、彼は芸能人なのに、私なんかと釣り合う訳が無い。
その事実が私を現実へと引き戻す。
慎「ねぇAさん、俺Aさんのこと本気で好きだよ。
言っとくけど、遊びなんかじゃないから。」
A「…。」
慎「…信じられない?」
A「そういう訳じゃないけど…。」
慎「じゃあ何?」
信じられないのは慎くんじゃない。
慎くんが遊びで私に好きだと言っているんじゃないかと疑ってしまう自分の心だ。
慎「あのさ、俺本当にAさんのこと好きだよ。
小学生のときからずっと好きだった。
Aさんが大学進学で東京行ってからもずっと好きで、俺が上京することになったときにもしかしたらAさんと会えるかもって期待した!
だからあのときあの店でAさんに会えてめちゃくちゃ嬉しかったんだよ、俺。
…あれ、運命って思っちゃダメなの?」
A「慎くん…。」
慎「俺はこんなにAさんのことが好きなのに、諦めなきゃダメなの?
Aさん今付き合ってるやついないんでしょ?
じゃあ俺と付き合ってよ!
俺、本当にAさんのこと大事にするよ。
一生Aさんしか愛さないって誓うよ。
それくらいAさんのこと好きなんだよ!」
そう叫んだ慎くんが私に顔を近付ける。
唇が触れ合いそうになった瞬間、私は彼の身体を押し返した。
慎「…なんで?」
A「…。」
慎「なんでダメなの?
俺が年下だから?
じゃあ俺がAさんと同い年かAさんより年上だったら俺のこと受け入れてくれた?
…そんなの、俺のこと見てないのと一緒じゃん…。」
慎くんの滑らかな頬を、一筋の涙が伝った。
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Nayuu(プロフ) - おおおおお (2020年10月8日 2時) (レス) id: 261f0e1c06 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - Nayuuさん» あっ、そういうことですか。この後慎くん頑張りますよー(ネタバレすんな) (2020年10月2日 9時) (レス) id: d65686c528 (このIDを非表示/違反報告)
Nayuu(プロフ) - えっとね、慎くんはどうするんだろうって 本当は違うこと書こうとしてたのに忘れた (2020年10月2日 3時) (レス) id: 261f0e1c06 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - Nayuuさん» 何がですか? (2020年10月1日 17時) (レス) id: d65686c528 (このIDを非表示/違反報告)
Nayuu(プロフ) - どうしよう (2020年10月1日 10時) (レス) id: 261f0e1c06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:直実 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時:2020年1月17日 18時