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ー慎side
慎「…Aさんは若くないから、諦めろって言うんですか。
Aさんが俺のこと好きかも分かんないし、あの日のことだって気の迷いかもしれないから諦めろって言うんですか!」
壱馬「いや、そういうことやなくてな…。」
慎「…確かに今結婚できるかって聞かれたら正直厳しいけど、だけど俺はAさんが好きです!
そりゃ好きだけで付き合えるような立場じゃないって言うのは分かってます!
だけど…っ!」
壱馬「…彼女さん、Aさんって言うんか。
…慎、ほんまにAさんのこと好き?」
慎「…。」
俺は小さく頷いた。
壱馬「Aさんに幸せになって欲しいと思うか?」
慎「…。」
また頷く。
壱馬「…じゃあ、今のお前にAさんのこと幸せにできると思うか?」
慎「…。」
今度は頷けなかった。
Aさんのことが好き。
Aさんに、幸せになって欲しい。
…それができるのは俺なのか?
俺じゃないんじゃないか?
慎「…壱馬さんは。」
壱馬「ん?」
慎「…壱馬さんは、Lunaさんのこと幸せにできるって思ってるんですか?」
壱馬「思っとるよ。」
慎「…。」
壱馬「…でもな、正直ちょっと不安やねん。
冬華さん、1人で我慢する癖あるから。
やけどな、その不安ごと冬華さんのこと幸せにしたいって思っとる。
…慎もそうか?」
そう聞かれて、俺は即座に頷いた。
壱馬「…なら、ええと思うよ。」
慎「えっ?」
壱馬「ほんまに好きなんやろ?
…さっき言ったこととは矛盾するけど、Aさんに幸せになって欲しい、慎がAさんを幸せにしたいって言うんやったら、俺はお前を応援する。」
慎「壱馬さん…。」
壱馬「でもな、その前にちゃんとAさんと話し。
ほんで、Aさんの気持ちを確かめなあかんで。」
慎「でも…。」
壱馬「Aさん、弟いるんやろ?
その弟とは連絡取っとるんやんな?」
慎「はい。」
壱馬「それやったら、Aさんの弟に頼んで協力してもらったらええねん。」
慎「…協力?」
壱馬「慎の頼みってことは内緒で、Aさん呼び出してもらうねん。」
そしたら会えるやろ?と、壱馬さんは笑った。
慎「…ありがとうございます。」
壱馬「大事な弟の恋やからな。」
慎「ふは、なんですかそれ。」
壱馬さんに聞いてもらって、少しだけすっきりした。
明日、秋夜に連絡しよう。
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Nayuu(プロフ) - おおおおお (2020年10月8日 2時) (レス) id: 261f0e1c06 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - Nayuuさん» あっ、そういうことですか。この後慎くん頑張りますよー(ネタバレすんな) (2020年10月2日 9時) (レス) id: d65686c528 (このIDを非表示/違反報告)
Nayuu(プロフ) - えっとね、慎くんはどうするんだろうって 本当は違うこと書こうとしてたのに忘れた (2020年10月2日 3時) (レス) id: 261f0e1c06 (このIDを非表示/違反報告)
直実(プロフ) - Nayuuさん» 何がですか? (2020年10月1日 17時) (レス) id: d65686c528 (このIDを非表示/違反報告)
Nayuu(プロフ) - どうしよう (2020年10月1日 10時) (レス) id: 261f0e1c06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:直実 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時:2020年1月17日 18時