【ヒロアカ】チートマグマ少女は今日も皆に愛される。Ⅱ (ページ15)

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変なヤツ001 心操人使said ページ15

俺は学校の玄関までの道のりを歩いていた。
後ろが騒がしい。

その正体を確認しようと振り向けば
校門前で抱き合う美男美女。

朝からお熱いな誰だか知らないけど。
別に興味はない。

俺は身を翻しまた歩き出す。

するとさっきの子が俺を走り追い抜いたと
同時に段差に躓いたので咄嗟に腕を掴んだ。

心「大丈夫か？」

その子が振り向き俺は小さく息を呑む。
本当に綺麗な子だった。

『あ、ありがとう助かったよ！』

そう笑いかけられたが俺は顔を背ける。
何故か見ることができなかった。

心「じゃあ」

早くこの場から立ち去ろうと俺はまた
歩き出す。

『待っ

後ろから声が聞こえると同時に背中に
衝撃を受ける。

それはまた彼女が転び俺にぶつかったと
把握するのには充分な衝撃だ。

『…ゴメンナサイ』

心「…」

そそっかしいヤツ…

『あの、1回目のお礼と先程のお詫びをしたいんだけど…』

心「必要ないよ」

『いや私がしたい。何が好き？』

心「…猫」

『今猫はちょっと…できれば食べ物とかでオネシャス』

心「何でも」

『じゃあちょっと待ってて！』

そう言い彼女は自販機に駆けボタンを押しまた俺の元へ走ってくる。
別に走らなくたっていいのに。

『はい！』

ポップコーンのように弾けた声で
渡されたのは紙パックの牛乳だ。

心「…何で牛乳なんだい？」

『強くなれるから！』

中々の声量で元気に答える彼女に俺は笑ってしまった。
面白いな、この子。

心「…ふっ、じゃあ貰っておくよ、ありがとう」

俺は牛乳を一気に飲み干す。

『いい飲みっぷりだね…！これも何かの縁だし一緒に教室まで行こ！あ、私炎A！君は？』

心「俺は心操人使、よろしく」

『心操君か!何科?』

心「普通科…炎は?」

『私はヒーロー科だよ』

"ヒーロー科"。…そうか、この子もヒーロー志望か。強い"個性"を生まれ持ってきたんだろう。
ハハ…羨ましいよ、本当に。

心「ヒーロー科か、じゃあきっと凄い"個性"なんだろうな」

『そんなことないけど…じゃあ心操君はどんな"個性"なの？』

【洗脳】だなんて言ったら彼女も
皆と同じように身構えるだろうな。

俺は少し俯き小さな声で答えた。

心「…俺の個性は【洗脳】だよ」