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…
「ありがとう…こんなの初めてもらった。嬉しい…。」
最初は赤にしようと思ったけどAのイメージはピンクだからって。
それから。
きゅっと手を繋がれて。
「行こっか。」
エレベーターに乗って、健人の部屋に向かった。
健人が紅茶を入れてくれる間に、私もクリスマスプレゼントをバッグの中から出しておいた。
さっきもらった薔薇が、すごくいい匂いがするから。手に取って思わず頬が緩んでしまう。
「そんなに喜んでくれると嬉しいね。」
テーブルに、いつものダージリンを置いてくれる。
「ありがとう。あのね、私も健人にプレゼントがあるの。」
ラッピングされた箱が入ってるショップの袋を差し出すと、
「ありがとう…。」
箱を開ける健人の目がキラキラしてて。すごく悩んで決めたシルバーのブレスレットを、すぐにつけてくれた。
そして。愛おしそうにブレスレットを見ていた視線がゆっくりと私に移って。優しく微笑んでくれる。
「俺も、Aにプレゼントあるから。」
「え…?この薔薇は?」
「それは、Aに似合うと思ってさっき買ったの。ね、目閉じて。うん、じゃあいいって言うまで開けないでね。」
言われる通りに目を閉じてると、彼の手が髪に触れて。首に手を回されてるのがわかった。
「…はい、目開けて。」
健人の声で目を開けて。見ると、鎖骨の少し下くらいにキラッと光ってるのが見えた。
「わ、ありがとう。ねぇ、鏡で見てもいい?」
「あれで見る?」
部屋の片隅にあるスタンドミラーの前に立ってじっくり見てみると、華奢な雫のデザインでダイヤとアクアマリンが付いててすごく綺麗。
「よく似合ってるよ。」
「綺麗…。これ、会社にもつけてくね。」
「それ嬉しいな。気になってチラチラ見ちゃいそう。」
鏡越しに目が合うと、ふわっと笑って。そのまま後ろから抱き締められる。
「Aも俺も３月生まれでしょ。だから、アクアマリンがいいかなって思って。」
「…健人と同じ３月生まれで良かった。」
彼の方を振り返って、顔が近づいたところで私からキスした。
「A…。」
「なぁに?」
「今度泊まりでどこか行かない?」
「うん…行きたい。」
「じゃあ、あとで行き先決めよっか。」
健人が意味ありげにベッドに視線を移してから、私を見て微笑む。
一日遅れのクリスマスは、まだ、終わりそうにないみたい。
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みち(プロフ) - Blauさん» コメントありがとうございます。やっと、二人が会うきっかけができました。傷つくのって、本当に怖いものですよね。 (2017年12月7日 8時) (
レス) id: 85310a9d6c (このIDを非表示/違反報告)
みち(プロフ) - あこさん» コメントありがとうございます！健人くん側の出来事を知らない主人公の動揺を書きました。これからもよろしくお願いします。 (2017年12月6日 8時) (レス) id: 85310a9d6c (このIDを非表示/違反報告)
Blau(プロフ) - 好きだからこそ傷付くのが怖いですね…早く二人がちゃんと本当のこと話せますように（ ; ; ）今日も更新ありがとうございます！癒しです！ (2017年12月5日 20時) (レス) id: 32a363d169 (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 続きが気になる！楽しみに待ちますね！ (2017年12月5日 15時) (レス) id: b6d97b5401 (このIDを非表示/違反報告)
みち(プロフ) - やすゆきさん» コメントありがとうございます！書きためていたところにたどり着いたので怒濤の更新させていただきました(笑)どうぞ、よろしくお願いします。 (2017年12月4日 16時) (レス) id: 85310a9d6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みち
| 作成日時：2017年10月28日 19時
