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…
「A、何そんなに落ち着かないの?」
「しょうがないでしょ。」
もうすぐ健人が家に来る。
ちゃんと部屋は片付けたし、新しい紅茶も買ってきた。
準備はできてるからなんの問題もないのに。なんでこんなに落ち着かないんだろう。
「分かりやすくて困るわ、お父さんとそっくりね。」
「もう、そんなこと言わないで。」
約束の時間の少し前に、健人からの着信。
『もしもし、もう着いちゃったけど大丈夫?』
「大丈夫だよ。あ、車だよね?」
『そう。停めさせてもらっていいかな。』
「ちょっと待ってて。」
いつもここに送ってくれて帰っていく健人の車が、今日は家の駐車スペースに停まる。
「いらっしゃい、どうぞ。」
お母さん、いつもの何倍もニコニコしてる。
風磨くんから健人は爽やかイケメンって聞いてたらしくて。予想通りだったのかな、すごく嬉しそうに見える。
「初めまして、中島です。あの、お口に合うといいんですけど。」
手土産のお菓子を渡す健人の声が、ちょっと緊張してるの。
「あら、ありがとう。気を使わせちゃってごめんなさいね。いただきます。」
健人は、そんなに改まらなくても絶対嫌われることなんてないのに。
リビングでソファに座って話し始めたら、やっといつもの健人になって。お母さんが紅茶をいれてくれるのを見ながら、こっそり耳元で言うの。
「お母さん、Aにちょっと似てる。」
「よく言われる。」
「綺麗なお母さんだよね。」
「あ、それ喜ぶかも。」
「…内緒ね。初めてお邪魔してそれは言えないから。」
ホントに、きちんとしてるんだ。こういうところも好きだなぁ。
「A、これ運ぶの手伝って。」
「はぁい。」
いい匂いのアッサムと、健人が持ってきてくれたケーキを入れるお皿を運ぶ。
「わぁ、かわいいっ。美味しそう。」
「かわいいわぁ、食べるのもったいないくらいね。」
「良かった、喜んでもらえて。」
箱の中は、果物をモチーフにしたかわいいケーキ。
お母さんもかわいいものが好きだから、かなり嬉しそう。
食べ始めると、段々お互いに緊張もなくなってきて。色々と話が進む。
「健人くんひとり暮しなの?」
「そうです。祖父母のマンションに一部屋借りて住んでます。」
「えっ…あのマンションって…。」
「…誰にも言ってないんだけどね。家賃いらないから、車のローン払えるの。」
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みち(プロフ) - Blauさん» コメントありがとうございます。やっと、二人が会うきっかけができました。傷つくのって、本当に怖いものですよね。 (2017年12月7日 8時) (
レス) id: 85310a9d6c (このIDを非表示/違反報告)
みち(プロフ) - あこさん» コメントありがとうございます！健人くん側の出来事を知らない主人公の動揺を書きました。これからもよろしくお願いします。 (2017年12月6日 8時) (レス) id: 85310a9d6c (このIDを非表示/違反報告)
Blau(プロフ) - 好きだからこそ傷付くのが怖いですね…早く二人がちゃんと本当のこと話せますように（ ; ; ）今日も更新ありがとうございます！癒しです！ (2017年12月5日 20時) (レス) id: 32a363d169 (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 続きが気になる！楽しみに待ちますね！ (2017年12月5日 15時) (レス) id: b6d97b5401 (このIDを非表示/違反報告)
みち(プロフ) - やすゆきさん» コメントありがとうございます！書きためていたところにたどり着いたので怒濤の更新させていただきました(笑)どうぞ、よろしくお願いします。 (2017年12月4日 16時) (レス) id: 85310a9d6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みち
| 作成日時：2017年10月28日 19時
