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…
「A、甘えん坊だね。」
「たまには、ね。」
なんて言いながら目の前に鍵を差し出すと、ビクッとして一瞬で奪い去られた。
健人、ドライヤーも止めて、嬉しそうににまにましてるの。
「うわぁ〜超嬉しい…。」
「そんな喜んでくれるの?」
「当たり前じゃん！俺信頼されてるってことでしょ?じゃなきゃくれないよね?」
「う、うん。」
健人は付き合ってすぐ私に鍵をくれた。なくしちゃったときに困るから持っててって言われて。こんな早くに渡されたけどいいのかなって思ったけど。
健人、私の事信頼してくれてたんだ。
今になって教えられて、きゅんとする。
私の事、丸ごと愛してくれてるんだなぁ。年下って言っても、健人の方が器が大きいよ。
「ほら、健人。乾かさないと風邪引いちゃうよ?」
ドライヤーを手に、おいでってすると。キーホルダーに合鍵をつけて、飛んでくる。
「やった、A乾かしてくれんの?」
「特別サービスです。」
「じゃあ俺もAの髪乾かしてあげるね。」
かわいいいい。
乾かしててもこっちを向いてずっとしゃべってるの。
「卒論のテーマ早々に決まったから、ちょっと余裕持って書けるかも。」
「そうなんだ。健人はすごくできる人だよね。」
「そんなことないけどぉ、うん、早く書いて卒業したい。」
「卒業旅行って行くの?」
友達と、行ったりするのかな?グループの中に女の子いたらどうしよ…嫉妬する自信しかない。
「そんな寂しそうな顔で聞かないの。」
「え、」
健人、嬉しそうに笑って。私の頬を撫でてくる。
「男3人で箱根でも行くかって話はしてるけど、分かんない。みんな卒論しか頭にないからさ。」
すごい。
全部、お見通しなの…?
大人げなく妬いてるのとか、バレちゃってたんだと思うと恥ずかしくなってくる。
「…卒論終わって、Aの仕事が忙しくない時に、どこか行こっか?」
「うん、行きたい。」
やばい、食い気味だったかもしれない。
どんだけ必死なんだって思われるかも。
今はもう、私の方がどっぷり健人の沼に溺れてる。
「俺自分の分しか出せないけど、いいかな?」
「えっ、そんなの全然普通だし。」
「ありがと。」
狭いベッドで寄り添って眠る。
真夜中にふと目が覚めると健人がお布団からはみ出してて。そっと掛け布団をかけてみた。
健人と旅行、早く行きたいな。
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みち(プロフ) - あやさん» あたたかいコメント、本当にありがとうございます。私の大好きな健人くんを書こうと振り切って書いた作品です。やりすぎたかな？と思った日々もありましたが、大切に思っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。 (2021年3月24日 23時) (
レス) id: 375937212d (このIDを非表示/違反報告)
あや - はじめてこの作品を読んでから何年経った今でも読みに来ちゃいます笑 ドロ刑の斑目くんで健人くんに落ちた人としては、この作品ほんとに好きで大好きすぎて……こんなに好きな作品を書いて下さってありがとうございます。これからもこの作品を愛し続けます。笑 (2021年3月23日 20時) (レス) id: 9ef94419b6 (このIDを非表示/違反報告)
みち(プロフ) - くまさん» コメントありがとうございます。嬉しいです！いつも読ませていただいてます！ただひたすらワンコのような健人くんを書きたくて作りました。くまさんに褒めていただけて、より頑張れます。 (2018年10月5日 9時) (レス) id: 85310a9d6c (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - みちさんの書かれるケンティーは最高に可愛くて大好きです！これからも頑張ってください！ (2018年10月5日 3時) (レス) id: 88d6776288 (このIDを非表示/違反報告)
みち(プロフ) - はいはいさん» コメントありがとうございます。更新を待っていただけるなんて本当に嬉しいです。これからも短編集のように書いていこうと思ってます。よろしくお願いします。 (2018年9月27日 17時) (レス) id: 85310a9d6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みち
| 作成日時：2018年9月9日 11時
