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参拾話 「見知ラヌ少女」 ページ32

今日の探偵社はやたらと賑わっている。

何故なら


「おはよう御座いま……」


賢治と同い年くらいの少女がメイド服を着ているからだ。

しかも可愛いときた。


谷崎さん写真撮ってるし。


「ちょっとくるっと回ってみて!」



「何やってんすか」


それはいいんだけど…



「どうして私まで着てるの…?」


そう、私もこの子と同じのを着せられているのだ。


「可愛い!可愛いよA!」


カシャカシャと太宰さんの携帯からシャッターを切る音がする。

どんだけ撮ってるんですか




「で……

何がどうなったらこんな事に?」


「いやァ、だって彼女達何着ても似合うンだもの」


谷崎さんがほんわかしながら云った。


すぱっとツッコミを敦が入れる。


褒められて照れてるあの子が可愛い


「国木田さん……」


じっ…と何かを訴えるような目で国木田さんを見つめた


「そんな目で見るな敦。俺も止めたのだ」


確かに止めてた。でもあの人達の勢いに負けたようだった。


そういえば何時から国木田さんは敦のことを名前で呼ぶ様になったのだろうか

私が知らない間に何かあった?


1人で考えている間にも、話は進んでいて、敦は乱歩さんが気にするんじゃないかという心配をしていた。


「あ、それは大丈夫」


谷崎さんがそう云うと同時にガチャ、と事務所の扉が開き、ただいまぁ〜!と明るい声と共に乱歩さんが帰って来た


「乱歩さんが一番浮かれてるから」


「これ先刻話した練ると色が変わるお菓子!練っていいよ!」


「(小学生の兄妹……?しかもなんか既視感(デジャヴ)……)」


少女が必死に練っている間、乱歩さんは別のお菓子をポリポリと食べていた


「でも食べるのは僕だけどねー」

「あ」


練り終わると少女の手からスプーンを取ってパクリと食べてしまう

実に乱歩さんらしい


「抑々どうして彼女が探偵に?」


もぞっ…とソファから少しだけ顔を出す敦


あ、それ可愛い


すると社長がいつの間にか背後に立っていた


どうやら社長が呼んだらしい


しかもこの子、元マフィアで指名手配にもなるとかならないとか


「此処に置いて下さい」


少女が初めて声を発した。


声もやっぱり可愛い


敦は驚いてガタッと立ち上がった。



「私には、殺人(ころし)のほかに何も出来ないとあいつ(・ ・ ・)は云った。そうかもしれないけれど


違うと自分に証明したい」


強い眼差しで少女はそう云った

参拾壱話 「孫?」→←弐拾玖話 「オ気二入リ」



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船長 - 九尾と狐が大大大好きでサイコーでした。!これからもコーシンよろしくお願いします (2017年4月29日 16時) (レス) id: 8b9f7d7cc1 (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫(プロフ) - サユキさん» 織田作に妹とか兄弟がいたらどうなるのかなぁと思って作った設定なんです!応援ありがとうございます! (2016年11月27日 22時) (レス) id: 42d9b51195 (このIDを非表示/違反報告)
サユキ - 織田作妹設定、最高です。何回も読みたくなりますね!応援してます。 (2016年11月27日 19時) (レス) id: af3a803923 (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫(プロフ) - Chrisさん» あ、そうなんですね!教えて頂きありがとうございます!何せネットでチラッと見ただけだったので… (2016年11月5日 0時) (レス) id: 42d9b51195 (このIDを非表示/違反報告)
Chris(プロフ) - コメント失礼致します。英語の綴りが気になったので……。Trick 'BUT' treatです! (2016年11月4日 23時) (レス) id: 2c836ec423 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:三毛猫 | 作成日時:2016年7月9日 18時

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