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プレゼント…?
もう何も買ってないし用意してないし…
わたしからあげれるようなものは無い……
『……なに、』
「そんなに怖がらないでよ笑」
だって…!!
「キス…Aからしてほしいな…?」
彼はわたしの耳元に近づいて小さく呟いた。
『ええっ!!き、き、、、』
実を言うとわたしから彼にキスをした事は一度もない。
全部彼から。
しないって言うか、出来ないのが本心。
理由は、至近距離で彼のかっこいい顔を見るのが恥ずかしいから。
どんだけ乙女なんだよって言われちゃうかな。
やっぱり惚れすぎだと思う。
「やっぱ…嫌…?」
『えっ…あ、その…嫌じゃなくて……』
この理由は彼言った事がない。
こんなにも彼に惚れている自分が恥ずかしい。
「ひとつ大人になった慎とキス、したくない…?」
あぁもう…
ほんとに今日の彼は彼じゃないみたいだ。
彼の服の裾をキュッと掴む。
すると優しく微笑んでから彼が少し屈んでくれる。
ほら、そうやって察してくれるところに
ドキドキしちゃうんだよ。
そして触れるだけのキスをした。
唇を離したら彼の大きくて綺麗な手が優しく、
わたしの両頬を包む。
目線が自分から外れないようにガッツリ、
でも力は優しく包まれる。
「へたくそ」
なっ…!?
頑張ったのになんて事を…!!
すると彼は一瞬、ふっと微笑んでから、
「でも、わがまま聞いてくれてありがと。
ご褒美あげなきゃね。
A?キスはこうやってするもんなの」
ひとつ大人になった彼からのキスは、
唇が溶けそうなほど甘かった。
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作者名:水実 | 作成日時:2019年8月1日 0時