目が堅い話 ページ18
「ここが昼か夜かなんてわからないが、
せっかく時間があるんだから
メニュー作りでもしようか。」
カウンターの一席に座りながら
紙を並べてメニューの草案を
考える為鉛筆を手に取った。
懐かしいな。
メニューを考えている時には
一霞が良く隣の席で覗いてきていた。
「おとーさん、何考えてるのー?」
と聞いてきた事もあったな。
いや、今は良いか。
ふと視界の端で、空間が揺らめいた気がした。
気のせいかもしれない。
だが、見る価値はあった。
双眸をそちらの方へ動かすと
グニャリと空間が曲がりながら、
真っ白い光が零れ落ちているような
円形の割れ目の様な物が見えた。
「ハハッ、驚いた。」
まさかこんな物を拝めるとは。
カウンターの上の白紙の一つに
特徴、仮説、様々な物をまとめた。
どれも不確定で不安定ではあるが、
現在地点のこの場所は
不確定要素の塊のような場所なので
それは問題ないだろう。
そんな事をやっている内に、
いつの間にか
俺はもう一度観測する可能性にかけ、
コルクボードに画鋲で留めることにした。
「さぁ、今の内に出来る事をせねば。」
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作者名:3代目メカクシ団/企画:キリカゲ | 作者ホームページ:無いのだ!
作成日時:2019年10月8日 16時