贈り物には雨傘を。〔紫〕 (ページ23)

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『とりあえずお風呂入ってきてください
芯から冷えてるからあっためないとだめです』

「...…すまん。」

先生が弱いとなんだか調子が狂っちゃう。
私がしっかりしなきゃ。

先生のお洋服と私のお洋服。
一緒に洗濯機に入れて洗った。

ちょっと嬉しかった。

やがて先生はお風呂から出てきて。

私の持ってる中で
いちばんサイズの大きいロングTシャツと
スウェットを試しに着てもらったら、
なんとか着れた。

先生の身体結構細身だからなあ、
なんて思ったりして。

『紅茶です、飲んでください』

「用意してくれたんか、ありがとな」

ひと息つくと、先生はわたしの手に触れて包んだ。

「....Aさんにまずは謝らんとあかんな。
ほんまにすまんかった。
ちゃんと説明せなあかんかった。

俺が現実から逃げてしもて、
「今更引き返せんやろ」なんて
自分勝手すぎた。

Aさんも不安やったと思うのに
付き合うてくれてたことにほんま感謝しとる。

これから話さなきゃいけない相手は
この指輪の相手のこと。
それでも聞いてくれるか、？」

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