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窓の外が少し明るくなった頃。
眠くなってきて、眠ってしまった。
それまでずっと先生は寝かせてくれなかった。
眠りから覚めると隣に先生がいない。
急に怖くなって、
トイレやバスルームなどの
全部の部屋を見たけどいない。
そうだ、先生に連絡しよう。と思ったけど、
よく考えてみれば連絡先知らかったんだ。
やっぱり遊びでしかなかった？
遊ぶのにちょうどいいからかまってただけ？
うまく言いくるめられたのかもしれないと
思うと悔しくて、涙が出る。
「どうしたん。先生はここにおんで」
『せんせっ......』
思いっきり飛びついた。
『…置いてかれちゃったのかと思いました』
濡れた頬を拭いながら、
そんな中途半端に置いてくわけないやろ。
と笑った。
「すまんな、
あんまりにも気持ちよさそうに寝とったから、
起こされへんくて。
咳ひどいから薬買いに行っててん」
『ええっ、大丈夫ですか…
連絡先も教えて貰ってないから....
怖くて.....』
「そういや、教えとらんし、
聞いとらんかったな。気が付かんと悪かった。
ちゃーんと教えたるから安心し。
朝飯も買うてきたし、
ここのホテルは動画配信サービス使えるから
映画見れんで。今日はホテルに引きこもりや」
そういって、
おいしそうなおにぎりと
お店のスープをわざわざテイクアウトして
持ってきてくれたのを食べることにした。
ほんのりまだあったかくて、
やさしい味。
誰かとごはんを食べる事が日常的ではないので、
先生とごはんをゆっくり食べられる幸せを
噛み締めていた。
これってなんか憧れる家族のカタチかも .....
お腹いっぱいご飯を食べたら眠くなって。
映画そっちのけで一緒に昼寝をした。
いつの間にか、
先生の身体にもたれて眠ってしまった。
でも先生は何も言わずに
身体を貸してくれた。
どちらともなく起きると、
また違う映画を観て。
先生がホラー映画が好きだからと
観始めたけど、トラウマになる程怖くて、
先生の腕に顔を伏せて、
半分以上は画面を見られなかった。
そんな私をみて、可愛ええな、と笑った。
ただゴロゴロしてるだけなのに。
しみじみ幸せを感じる日曜日だった。
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作者名：みっこ | 作成日時：2021年12月4日 0時
