今日:14 hit、昨日:0 hit、合計:63,653 hit
小｜中｜大
6 ページ6
・b
「あー…渋滞してるんですか…あ、はい」
マネージャーに言われた通り、俺は撮影を終えた事務所の下でタクシーが来るのを待っていた。
もうかれこれ10分弱は経ったと思う。
突然、俺の手の中でスマホが小刻みに震えた。
プロロロロ…
「はい」
「あ、連絡頂いたタクシーの者です」
「あ、はい」
「すみません、渋滞に捕まってしまって。ちょうど駅の前から動けないんです」
丁寧に事情を説明するタクシーの運転手に、俺は、やっぱり今日はとことんついてない日だと思った。
「分かりました。駅まで行くので少し待っててください」
それだけ言って、電話を切った。
16時40分。
スマホの画面に映った時間が、俺を急かすように浮かび上がっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 154人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るるり | 作成日時：2018年4月6日 5時
