こんな人生って (ページ21)

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岩「まぁ、それを忘れるためにっていう
安易な考えできちゃいました」

いや、私も似たようなもんだ…

「そうなんですね」

岩「そしたらAちゃんっていう
素敵な人に出会えました」

全然素敵なんか…

岩「あ！そんなAちゃんを利用してやろうとか
そんな考えじゃないですよ！」

焦ったように急いで
言葉の訂正をした剛典さん

「あはは、剛典さんはそんな人じゃないの分かってます」

岩「なら、よかったです」

私は悪い

あなたで臣さんを忘れられたらいい
って思っているのだから

岩「お酒飲みますか？」

私の飲んでいたグラスから
お酒が無くなったのを見て
聞いてくれた剛典さん

結局、自分でお金を払うことなく
剛典さんが出してくれた

岩「さっきより飲むペース早くなりましたね？」

「あ、そうですか？」

さっきの見た臣さんを
更に忘れようとしているのか

岩「ほんとに強いんですね？」

「まぁ、はい、あはは」

それから2件目に来て2時間が経った頃

岩「あ、隆二がカラオケに行こうって」

「カラオケ？」

岩「はい、今メッセージが」

カラオケか〜
カラオケもなかなか久々かもしれない

「あ、私のところにも莉沙から来てました」

岩「行きます？」

「そうですね」

岩「隆二が歌上手いんですよ」

「そうなんですか？楽しみ〜
え、剛典さんは？」

岩「僕は苦手で」

「え〜楽しみ〜」

岩「なんでですか、はははっ」

「あははっ」

歌うと1番、忘れられそうな気がする

バラバラに飲んでいた8人がまた合致し
カラオケに向かう道のり

なんだかみんな最初より
距離が近くてイチャイチャしている

お酒の力…そして夜という時間帯…
恐るべし…

そう考えると
剛典さんの私への距離感はというと

最初とさほど変わっていない

私は少し物足りなさを感じ
みんなが羨ましいと思ってしまった

私は女の魅力がないのだろうか…

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