こんな人生って (ページ3)

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コーヒーとミルクティーを持って
自分の席に戻ってきた

「はい、どうぞ」

健「おぅ、さんきゅー」

あ、そういえば
この会社に長く居る健さんなら
"登坂さん"って人を知ってるのではないだろうか

「健さん」

健「んー？」

手元にある資料に目を通しながら
私の問いかけに返事をした

「あの、とさ「山下ー！」

健「はい！」

話そうとした時、課長に呼ばれてしまった健さん

健「ちょ、悪い」

申し訳なさそうな顔をして
課長がいる方に足を運んでいった

ま、緊急なことじゃないからいっか
また聞いてみよう

AM10時

壁にかけてある時計を見ると
短い針が10をさしている

あと2時間半もあるのか

健「Aちゃん、この資料サーッと見て
誤字脱字ないか見てくれへんか？」

「あ、はい」

ほんで〜、と椅子に座ったまま密着するように隣きて
私のパソコンをいじり、

健「ファイルここにあるから
間違っとったら直しといてほしい」

と、言われた

「了解です」

資料を見ると早速見つけた誤字

『製作:山下健次郎』

え、健次郎って健二郎じゃなかったっけ？
え、自分の名前間違えるとかある？

健さん、こういうところあるんだよな〜
と思いながら、ファイルを開き名前の修正をした

部長「ちょっといいか〜！」

資料の誤字脱字の確認をしていると
フロアに響いた部長の声

仕事をしていたみんなの動きが止まり
一斉に同じ方向に視線が集中した

部「仕事中、悪いな〜」

私も声が聞こえた方向を見ると
部長の隣にもう1人、男の人の姿があった

健「お、臣やん。帰ってきたか」

ボソッと独り言を発した健さん

おみ…？

？「大阪に３年行ってたんですけど
またこっちに帰ってきました、登坂広臣です
宜しくお願いします」

『おかえり〜！』
『久しぶりだな！』
『また宜しく！』

色んな言葉が飛び交う中
この人が登坂って人だと分かり、私は感激していた

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