もし君と、違う形で出逢っていたら 3

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「Aちゃん元気ないね、まだ体だるい？」



コンビニで月城さんに会った次の日、

優太は今日も休みで心配に支配されそうな

体を自分の机に預けていると玄樹くんが優太の席に

座って言葉をかけてくれた。



「風邪はもう大丈夫だよ」

「じゃあ、何考えてるの？紫耀のこと？それとも岸くん？」



あの日保健室で紫耀に言われたことを思い出した。

ー ゆっくり俺の事だけ考えて欲しいから

わたしは今紫耀のことをどのくらい考えられているのだろうか



「Aちゃん、ゆっくりでいいから聞かせて」

「‥うん」



それからわたしは玄樹くんに全てを話した。

優太に言ったこと全て、優太に言われたこと全て

告げ口のつもりも愚痴のつもりもない

どうしようもなく、やるせない気持ちを誰かに

聞いて欲しかったんだ。



「そっか、もっと早く話して欲しかったな」

「‥‥ごめんね」



堪えきれず出た涙を机に突っ伏して隠した。

その涙の理由は

明らかでひたすら紫耀が来ませんようにと願った。

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