もし君と、違う形で出逢っていたら 2

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「それで月城さんは無事だったの？」

「うん、震えてたけど何もされてなかった」

「それは良かったね」



優太の話を聞いているだけなのに緊張して喉が乾いていく。

だけど話の途中で切る訳にもいかないのは

多分この続きがきっと重要だからだ。



「その日に知ったんだ」

「何を？」

「月城がストーカー被害に遭ってるって」

「それは月城さんが言ったの？」

「うん、それとメールとか家にある手紙とか見せてくれて」

「‥‥そっか」

「その手紙の中に、他の人に言うなって言う脅迫もあったりして。言えなかったんだ。」



犯罪が憎いのか、その犯人が憎いのか

それとも、月城さんが被害者だからなのか

どの理由で優太はそんなに悔しそうなの？



「それって本当に犯人いるの？」

「‥‥‥A、ちょっと待って」



うん、確かにちょっと待った方がいい。

でも抑えられないこの悔しさと醜い嫉妬心が

言葉の勢いを止めてくれない。



「月城さんがずるして優太のこと引き止めようって‥‥」

「それはA、ちょっと最低じゃねーか？俺は月城を信じるよ。実際めちゃくちゃ怯えてたし、間近で見てんだよ」



優太が正しいよ

正しいけど、ちょっとはわたしの気持ちも分かってよ。



「じゃあもう月城さんと付き合えば。付き合ってずっと近くで守ってあげれば。そしたらストーカーの人も諦めるんじゃない？ほら、これでみんなハッピーでいいじゃん」

「‥‥‥まじで言ってんの、それ」

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