【ヘタリア】え、私の性別…気づいてなかったの?【逆ハー】

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ロシア旅行当日


Aは言われた通りに香水をかけ


教えられた道をゆく。



雪は降り積もっていて、マフラーを持ってきて正解だった。



ロシアの家を見つけ、ドアをノックする。




「いらしゃいA君。」


『お邪魔します』




彼の柔らかい微笑みに


彼女も微笑み返した。



「寒いでしょ?」と、中に招かれる。


彼女は肩に乗った雪を払って入る。




「ふふっ、無事にたどり着いたみたいで安心したよ」


『はい、なんとか。でも…』


「でも…?」



『ここに来るまで、すごい視線を感じました』


「あ〜……たぶん僕の妹だよ」


『あのお方が…妹さんですか…』




祝宴の時に聴いた兄弟の話を思い出すA。


どうやら途中でベラルーシを見かけたらしく


すっごく睨まれていた。


たぶん、「兄さんとどういう関係だゴラ」


とガンを飛ばしてたのだろう。




「うちの妹…ちょっと変わってるでしょ」




肩を落とすロシアに「いえ、そんなことはっ」と宥める。




「そっかなぁ……。あ、ここが僕の部屋だよ」


『失礼します』



「そんなに緊張することないよ。気楽に入って」




暖炉があり、広々とした部屋に入る。


暖炉のおかげで暖かい。



二人は部屋の中央まで進み


大きな窓から雪景色を眺める。




『綺麗ですね』


「ふふっ、ありがとう」




ソファーに移り、ロシアの歴史を聞きながら


ウォトカをﾁｮﾋﾟﾘﾁｮﾋﾟﾘと飲む。


程好い酔いがまわってくる。


最早旅行じゃない気もするが


半日しかないのだ、仕方ない。




「それで妹が怖くってねぇ」


『愛されてますね』



「『結婚』って連呼してて…」


『あら、私がここに居たら怒りませんか?』


「いや、大丈夫だよ?僕の言った通りにしたからね」




ロシアは意味深げに微笑み


静かにコップを置いた。




「今日も薫りがするからね、Aちゃん♪」


『え…?』




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