【ヘタリア】え、私の性別…気づいてなかったの?【逆ハー】

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翌朝。


と言うよりも翌日の昼。



一番に目を覚ましたのはなんとA。



ほぼ最後の方に寝た彼女が早起きするとは…


意外なものだ。



重たい体を起こし


いつの間にか掛けられていた布団を見て


「日本さんか…」と悟った。




冴えない目で周りを見ると


まだみんなは深い眠りについていた。




『顔…洗いにいくか…』




彼女は客間を出て、洗面所に向かう。



洗面所は、昨日使った更衣室に設けられている。


それを知ったうえで、足を進める。



洗面所に着き 顔に水をかける。


さっぱりしてから、香水をひとふり。



これは彼女の日課でもある。



強すぎない甘い香りに、弾けるような爽やかさ。


そんな香りが漂う。



なんとこの香水、むかーし昔にローマからもらったもので



長年大事に使って来たのだが


もうあとちょっとしか残っていない。


ローマから「毎日かけるように」と言われたが


最近はもったいなくて


もうそろそろ使うのを止め、保存しようかようか と思っているAであった。




『ん?あ、おはようございます』


「………ん?」




髪を整える彼女の背後に起きたばかりのロマーノが立った。



…なんだか昨夜と態度が違う…。




「おい、退きやがれこのやろー」


『………え?』



「言っておくが、俺の方が上だかんな!ちくしょーがっ」



『え………(あれ?)』





まだ酒を飲んでから１日経っていないAでも



彼の異変に気づく。



ずかずかしたロマーノの態度に


戸惑うA。


明らかに、昨夜のあの様子とは違う。


なんか急に馴れ馴れしくなったと言うか…。



実はロマーノ、今Aを「男性」と認識している。


まだ酔っぱらっているのだろうか



今の言動は女性への振るまいではない。



ド ウ シ タ ロ マ ー ノ ?



でもAもAだ。



「まだ酔ってるのか」と思い込んで


ロマーノの考えなど気にも止めなかった。



質問もしない。


そのまま更衣室を出て言ってしまった。





「ちくしょーっ甘い香り漂わせやがって…!腹がへるだろーがっ!」




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