天才・不二周助は私の自慢の彼氏です (ページ3)

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４７話ページ3

「A先輩と不二先輩が付き合ってるってマジっすか」

ある日部活に行くと、可愛い後輩のリョーマが一番に声をかけてきた

そっか、冷やかしてきた部員は２、３年だけで１年生はいなかったんだっけ？

そりゃ気になっても仕方ないよなぁ

いまだに気恥ずかしいけど、いずればれることだし隠すこともないか！

『・・・うん、付き合ってるよ。誰から聞いたの？』

「菊丸先輩が盛り上がってるのが偶然聞こえて。
てゆーかなんで不二先輩なの？
告白されたら誰でもよかったとか？」

『え、そんなんじゃないよ！
あと敬語を使いなさい！』

でもリョーマの言い方だと、周助がかなーりモテない人みたいになってるじゃん

むしろうちの学校で一二を争うほどモテるのに

あの人はホントに優しいしかっこいいから

『私ね、ずーっと周助が好きだったの。だからOKしたんだよ』

私がそう答えるとリョーマはムスッとして

「へえ」とだけ興味が無さそうに呟いた

だが、明らかに不機嫌である

それにさっきから思ってはいたけど、リョーマの言い方がなんだか意地悪だ

何で不機嫌なんだろ

私にリア充として先を越されたからかな？

「・・・ねぇ、先輩。

俺って身長伸びたらどうなると思う？」

『へ？身長？うーん、かっこよくなるんじゃないかな？
リョーマって整ったきれいな顔してるし』

私がそう言うとリョーマは口角を上げて私を見た

「・・・なら見ててよ。
すぐに大きくなるから・・・」

「それは楽しみだね」

リョーマの意味不明な言動に疑問しか湧き出てこなかったが

幼馴染みかつ彼氏の周助の登場で

これまた何故か今まで以上に張り詰めた空気を感じ身動きがとれなくなってしまった

「不二先輩、練習してこなくていーんすか」

「僕は大丈夫だよ。そんなことよりも、僕の愛して止まないAが１年生に絡まれてるのを見かけてね。
思わず止めに入っちゃったんだよね」

「べつに、絡んでないっすよ。
俺とA先輩めっちゃ仲良いし」

心なしか、二人の間にバチバチと火花が散っている気がする

そして、周助は何を考えたのか、後輩相手に若干惚気はじめている

何故かその真ん中にいる私

逃げたいのだが淀んだ雰囲気のせいか周助とリョーマに見られているせいか体が動かない

くそ、一瞬でも隙があれば・・・！

「Aちゃーん！ちょっとこっち来てみなよー」

私の耳に響いたのは英二先輩の元気な声

救いの神か・・・

英二先輩からの呼び出しにこれほど喜んだことはない