天才・不二周助は私の自慢の彼氏です (ページ2)

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４６話　周助side ページ2

ずっと好きだった子と付き合うことになった

二人で過ごす時間も前よりずっと多くなって

抱き締めたりキスしてあげたりすると

照れたように頬を染めて僕に微笑みかけてくる

そんなAが可愛くて仕方がないんだ

だけどそんな僕らの仲をよく思わない人もいるみたいで

Aに対する嫌がらせは陰ながらに続いていると聞く

僕も注意したりできるだけAのそばにいるようにしてるんだけど

それでも嫌がらせは止まないらしい

なのにAは何事もないように僕に振る舞っている

理由は僕に迷惑かけたくないってとこだろう

僕はAのためにやったことを迷惑とは思ったことがなかったからその理由はともかく

彼女にとってはおそらく、僕が動きすぎることで学校中から注目を浴びるのは避けたいはずだ

と思って少し様子を見ていたけど

桃たちの情報によれば最近さらにエスカレートしているらしい

さすがに僕も我慢の限界だよ

一体どうしてくれようか・・・？

『周助？』

僕の腕の中に収まった状態のAが上目遣いで僕を呼ぶ

天使かな？

「ごめん、考え事してた。どーしたの？」

『いや、何か雰囲気が黒かったから・・・。
映画、私が持ってきたのだったしつまんなかった？』

「ううん、そんなことないよ。少し考え事をしてただけ」

そうだ

僕は今大好きな彼女と僕の部屋で映画鑑賞、所謂お家デートの真っ最中なわけで

それを何故こんなことで邪魔されなきゃならないのか

ホントに迷惑だ

僕が誰と付き合おうと放っておいてほしいものだ

僕がAの頭を優しく撫でると

Aは気持ち良さそうにしていていた

僕が首にキスをすると

顔を真っ赤にして不意打ち、とすねたように僕の方を見た

次に彼女の顎を手で少しだけ持ち上げて、ゆっくり唇を重ね合わせた

付き合って何度目かの深いキス

離すと舌に、どちらのものかわからない唾液が糸をひく

Aの顎に伝う唾液がすごく扇情的で

この先に進みたいという欲望に何度も駆られた

けれど、僕たちにはまだ早い

感情を必死に抑え、代わりにAを強く強く抱き締めた

僕はその時、力抜いてるつもりは少しももなかったはずなのに

何故か彼女は痛がる様子も、いやがる様子もなくて

むしろもっと強く、と言わんばかりに僕を見つめてきた

ああ、大好きだよ、A

そんな言葉じゃ言い表せないくらい君を愛してる

君に伝わった僕の愛情もきっと、まだほんの少しだけ

いつかこの思いの全てが君に届きますように