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剛典の誕生パーティーで亜嵐くんと出会った。
そのときは別に
こんな感情1ミリも抱いてなかった。
むしろ初対面で未成年やら童顔やら言われて
イラッとしちゃったくらい。
剛典が突然、篤志さんに呼ばれたからって
風のように去ってって
私は1人取り残されたんだっけ…
ホント剛典は自由人。
ぽかーんとしていると、亜嵐くんが言った。
「DJの準備しに行くんで、一緒に行きます?」
「一緒に行きます!」
亜嵐くんが優しい人でよかった。
邪魔にならないように
DJブースの隣にあったソファーに座って
2杯目のビールを飲んでいたの。
「Aさーん、このコンセント
そこに繋いでもらえますか。」
「はーい。」
グラスをテーブルに置き
亜嵐くんからコンセントを受け取り
差し口は…なんとまぁ
高いところにあって
「よーっと…んー…届かな…」
背伸びをしてコンセントと戦っていたら
ふわっと香るシトラスの香り。
振り向くと亜嵐くんが居て
後ろから私の持っている
コンセントを取り、差してくれた。
至近距離過ぎてきょどってしまった…。
「なんか、Aさんて可愛いっすね。」
「…年上をからかわないでください。」
亜嵐くんはこうやって
女の子たちを落としてきたのかな
なんて思っちゃった。
「こうやって女の子を落とすんだろうな
って思いました?」
「私の心読めるんですか!」
「Aさんの顔に書いてありました。
白濱亜嵐はチャラいって。」
「…マジか。」
「マジです。」
ぱちりと目が合い
笑っていた亜嵐くんにつられて
私も笑った。
剛典の後輩。
年下のイケメン男子。
このときはそれくらいにしか思ってなかったのに。
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作者名:ちゃむ | 作成日時:2018年12月28日 23時