LITTLE＊TWINS (ページ7)

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____REO

「あのね、」

俺の腕の中でぽつりぽつりと話し始めたA。

「デビューするのが、怖いの。」

「…ん。」

「女の私が居ることでGENEが色眼鏡で見られる…
私が居ない方がいいんじゃないかって」

"紅一点"

それだけでメディアは面白おかしく報道する。

ネットでも色んなことを書かれて

終いには一部のファンにも叩かれて。

それでもAは

いつも「私、負けない！」って

笑顔で言っていた。

笑顔で強がっていたんだ。

昔からそう。

強がりを受け止められる程

オトナじゃなかった俺たちは

お互い気づかないフリをして

笑い合っていた。

「A、ごめんな。」

「なんで謝んの。」

「一番近くに居たのに…」

「…違うよ、玲於には前だけを向いて
夢を追いかけて欲しかったの。
私のことで悩んで欲しくなかった。」

震える声で

俺の服を強く握り言う。

「一緒に夢叶えるって約束したじゃん。
俺だけ前向いてたって意味ないの。
Aと一緒じゃなきゃ…
俺はね、Aと、あいつらと夢を追いかけたい。
Aの背負ってるものは、俺にも背負わせてほしい。
どんなAも受け止めるから。」

「玲於…ありがと。」

泣き顔のまま俺を見上げ言った。

小さい頃からずっと一緒だったのに

やっと、やっと

Aの本音を聞けたんだ。

そして

近くて遠かったAとの距離が

やっと、近づけた気がした。