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side ( daiki )
「ぅわぁ、っぅ 」
ふと、瞼が開く。身体はまだ動かないが、まだいいか。何にも無いけど、いつもの癖で目が覚めたのだろう。大体7時くらい。
普通の人なら、朝陽の気配等を感じ取って起きたりするもんなんやろうけど、俺達がそんな経験をする事は多分、無い。こんな閉鎖的な空間では朝陽の１つも入る余地はない。少し、普通の人が羨ましい。
もう、慣れたけど。
「 んぅ、ぅんっ 」
そんな事をぼぅっと考えていると、俺の腕の中に抱かれている彼が、少し、身じろいだ。
「 へへっ、かぁい。」
つい声に出てしまった。そのくらい、彼は可愛い。
穢れを知らない天使の様な、気の抜けた表情で彼は寝ている。昨日まで仕事の鬼みたいに動いていた人とは思えない。
うん、やっぱり可愛い。このまましばらく彼を眺めておこうか。いつもじゃ絶対できないし。
「__っ、うぅ んゎぁっ
ぁれ、しげ、もう起きたん？」
くっそ、目を覚ましたか。でも、起きる瞬間もとてつもなく可愛いかったので、まあ良しとするか。
「うん、少し前にな。」
「起こしてくれたら良かったやん。そしたら珈琲
淹れたるのに、 」
「やって、可愛い神ちゃん見たいやん。」
__今は、独り占めしたかってん、神ちゃんを。
そう彼の耳元で告げてみる。少し目線の下に居る彼の顔は、そう、物凄く紅かった。真っ白けの彼の肌が紅く染まるのは嫌いじゃ無い。
あーっ、可愛い。このまま抱いてしまおうか。
やっぱり辞めておこう。お楽しみは後から頂くものやからな。
あ、顔隠してしまった。
「隠さんとってやぁ、せっかく可愛い神ちゃん
見たいのにぃ。」
「__っもう、しげのあほっ、 珈琲淹れて来るから
下降りるでっ 」
「なぁ、神ちゃんは、俺を独り占めしたくない
ん？」
降りようとする彼の腕を引っ張って、また、耳元で告げてみる。まだ、逃さへんで。
「んっ、____い 」
___俺も、したい。しげを、ずっと見てたいっ、
勝ったな。やっぱりまだ一緒に居たいんやんか。
んへへっ、しゃあないなぁ、
「もう少し、こうしとくか、」
また彼を腕の中に抱いて、今度はもっと距離を縮める事にする。物理的に。
2度目のベットインの時、彼の表情は、
少し、気恥ずかしい様な、
__幸せそうだった。
ぎゅっと、彼から手を握ってくれた。何と嬉しい事か。 まだ、他の奴らが起きるのは早いだろう。
「 おやすみ 」
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作者名：おみかんぽ | 作成日時：2020年2月8日 21時
