『浮気しました。ごめんなさい』【男主】 (ページ10)

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｢わ、久し振りだ｣

バスから降りると、見慣れたようでそうでもない街並みが広がる。

『何週間ぶりかな』

｢もしかしたら1ヶ月とか？｣

『それはないよ』

迷わず最初に向かったのは、すぐ近くのキッチンカー。
皆流行りのお店とかに行っちゃうから、数分並んでいれば直ぐに買える。

｢お姉さん今日のオススメは？｣

いつものお姉さん。久し振りですね、と柔らかい微笑みで挨拶をしてくれる。
今日はイチゴとカスタード、チョコが入っているのがオススメだそうだ。

｢お待たせしました。ありがとうございました｣

Aが買ったのは、お気に入りのタピオカが入っているブリーベリーヨーグルト。
一口ちょうだいなんてお強請りすると、待ってましたと言わんばかりに、いいよ、と即答される。

『今日はどこ行く？』

｢帽子とか小物が見たい気分。Aは？｣

『テヒョンアの行きたい所に着いてくよ。あ、お揃いのものとか久し振りに買いたいね』

｢っ～！！うん！結婚指輪買おっか！！｣

Aからそんなこと言われるのは初めて。とてもテンションがあがる。

『もー、気が早いってば。テヒョンア』

｢しょうがないじゃん！｣

ふふ、と軽く笑うA。

『可愛い。俺にも一口ちょーだい』

｢もう、Aは甘えん坊なんだから！俺がいないとどうにもならないね｣

『それテヒョンアも一緒』

二人で大笑いして。あー、楽しい。

手も繋いで、人目も気にせずに歩く。たまに女子高生がヒソヒソとAを見て話してるのが、少し嫌だけど。