『浮気しました。ごめんなさい』【男主】 (ページ17)

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お金を払って店の外にでた。時刻は夜中の11時頃で。外の空気が久しぶりに綺麗に感じる。
吹いてきた風邪が俺らの赤い頬を掠める。

｢あ、僕ヒョンが迎えに来るんで、乗せてきますよ｣

｢あー、いいよ別に。ホソギヒョンに申し訳ないし、一人で帰りたいから｣

｢そ、うですか｣

そんな他愛のない話をしていたら、ホソギヒョンの車が見えた。

｢ジョングガー｣

窓から顔をだした。その顔は少し不機嫌で。

｢ジョングガ俺と行くって言ってなかったのか？｣

｢あーー、忘れてましたかもです｣

ため息をつくと、ホビヒョンに挨拶をしに行く。

｢ヒョン今晩はー｣

｢テヒョナか。びっくりした…。グギが急に飲みに行くって言うから…｣

｢てっきり連絡入れてるものだと思って｣

いいのいいの、と口角を上げて頭を撫でられる。

｢じゃあ、もう行くね｣

｢わかりました。グガとの時間を短くしてしまってすみませんね｣

ニヤニヤと表情を変えると、顔を真っ赤にさせて、パタパタと仰ぐ。

｢うー、うるっさいな｣

｢ばいばいヒョン｣

助手席に乗ったジョングギとヒョンに手を振って歩き出す。
スマホを弄ろうと画面を開くと、Aからのカトクが数件送られてきていた。

『テヒョン今どこ？』
『テヒョン？？』
『早く帰ってきなよ。変な人に目つけられちゃう』

｢やっば｣

いつもは、九時頃にメールを送り合うのだが、今日はマナーモードにしていて気づいてなかった。

些細なことで心配してくれてると変な期待を持ってしまう。
既読無視をし、電源を消した俺のスマホには、ニヤけた自分の顔が映っていた。