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救いを願っていた。 ページ22

唐突だが、私/俺は人を全く信用していない
勝手に内情に入ってくる令嬢や元同業、光の令嬢も信用していなかった。
人間はずる賢い生命体だ、甘い言葉をちらつかせて底に落としてくる。


だから、あの令嬢の言葉も嘘だと思っていた。
嘘だと願っていた。
けど、奇跡を見た、見てしまった。

───願っていたモノが、現れてしまった。

ただ当たり前に、接してくれる人物
暖かな春の様に、受け入れてくれる人

そんな奇跡みたいなのが、あっさり現れた。
だから、子供みたいに腹が立ってしまった。

何で、早く現れなかったんだ(・・・・・・・・・・・・・)───と。


「っ!?えっ、と?」

気付けば、俺はカタリナ嬢の方を掴んでいた。
何故だが泣きそうになっていた。
周りが動揺していたが、止められそうになかった。

「どうしてっ…!?どうしてそんなに干渉してくるだよ!!アンタ、関係ないだろ!?これは、俺達がやらなきゃいけない事なんだよ、アンタこんな事に首突っ込んで得あるわけ!?」

俺は年甲斐になく喚く、子供の我儘みたいに。
普段から押さえつけていたモノが溢れてそうになる
光の令嬢は咄嗟に動こうとしているのを、
カタリナ嬢が止めていた。

「そう、ね。確かに私が貴方達に干渉する理由はないわ」
そう言いながら、俺を抱きしめてきた。
背中を擦り泣きじゃくる子供を落ち着かせる様な声で、俺を諭す。

「だったら、どうして───」
「けどね、目の前に困っている人がいたら助けるでしょう?」
「────」

それは、人間として完成された答えだった。
そんな答えを聞いて、溢れてそうになるモノが
収まってしまう程、俺は単純な人間だったらしい。

その後、カタリナ嬢の胸を借りて泣いた。
周りの目が死ぬ程痛かったが、気持ちが収まらなかった。
ーーー
ーー


「すみませんでした」
カタリナ嬢の言う謝罪方法、ドゲザをする。
ボソっと「姉さんがよくやるやつだ…」とクラエス弟が呟いていたのを、メアリ嬢が小突いていた。

「はい、大丈夫ではありませんがとりあえず、状況を教えて頂けると有難いのですが」
黒い笑みを浮かべたジオルド王子の圧に、
多少負けそうになる。

だが、
「はいっ!説明します、ジオルド様!」
と何故かカタリナ嬢が説明役を買って出てくれた。
「と言う訳でAちゃん、じゃなくてヴェンジャー少年!補佐を頼んだ!」

カタリナ嬢の言葉で、また周りがどよめく。
失礼だが、とてつもなく不安が襲った。

状況説明→←認識



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作品ジャンル:アニメ
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両儀家の畳(プロフ) - カメ豆腐さん» ありがとうございますとても嬉しいです!!! (2020年5月2日 0時) (レス) id: 828b8ad4db (このIDを非表示/違反報告)
カメ豆腐(プロフ) - はめふらの小説あるなんて!続きが楽しみです!これからも更新頑張ってください! (2020年5月2日 0時) (レス) id: dc76f76660 (このIDを非表示/違反報告)
両儀家の畳(プロフ) - 怜奈さん» ありがとうございます!!更新意欲がとても湧くので感謝です!!! (2020年4月25日 14時) (レス) id: 828b8ad4db (このIDを非表示/違反報告)
怜奈(プロフ) - いつも、楽しみに見ています!これからも更新頑張ってください! (2020年4月24日 23時) (レス) id: f5d18b0d48 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:両儀家の畳 | 作成日時:2020年4月20日 22時

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