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「……ヤスの匂いするやん」
「…！？」
なんちゅう嗅覚！犬か！？
安くんとパンケーキ食べに行っただけで
匂い移るかな！？
って思いながら自分をクンクン匂う。
「ほんまにそーなんか」
「へ？」
「さっきの電話、若干聞こえた声が
ヤスに似てたから言ってみたら、
案の定挙動不審なるやんお前」
「あ……いや別に。まぁ安くんと行ったけど…」
腕を掴まれたままリビングに連れられる。
なぜそんなに怒ってらっしゃる…。
「彼氏の俺を放っておいて他の男とデートか？」
「…彼女の私のデートの
お誘い断ったんすばるやん」
私だって言い分あるわ！言い返してやる。
「……デートしてるやん、ここで」
「私は出かけたかってんもん」
「わざわざ出かけんくてもええやん」
何その勝手な考え。
やっぱ私とはもう出かけたくもないんかぁ。
めんどくさいんかな。
「……なぁ、私のこと好き？」
突然口から溢れた言葉。
ああ、あかん、
もう戻されへん。
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作者名：Chii.
| 作成日時：2017年8月31日 0時
