歳の差かくれんぼ。(緑) (ページ8)

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8.噂よ、広まるなページ8

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結局大倉くんは『家まで送ります！』って聞かなくて
家の前まで送ってくれた。

そして帰り際には

『また、LINEしてもいいですか？』

そんな人を期待させるような言葉を次々と。

「…いいけど」

私も私で断れない。
こうやって応えてしまうから勘違いしてしまう。

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次の日

『Aさん、おはよーございます！』

「っ！？、おはよ」

わさわざ私に駆け寄ってきてまで言わなくても…

もしかしてあれか？
一応バイトでお世話になった先輩だから
愛想振りまいてるのか？

『おはよ、A』

「あ、横山。おはよー」

そこにちょうど横山も出社してきて
2人に囲まれた状態。

まずい、目立ちすぎる。

そう思って早足で自分のデスクに向かった。

『……』

なぜかそんな私をじっと見つめてた
大倉くんがいたなんて知らずに。

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『お前昨日大倉くんと帰ったんか？』

「は！？」

昼休み突然横山がそんなことを言うもんだから
思わずおっきい声が出る。

なんで……知ってる……。嫌な予感。

『なんか大倉のこと追っかけてる女の子が言ってた』

「否定！した！？昔のバイトの後輩だって！」

『あ、してへんわ』

もう！なんで！
あの時説明してお願いした意味！

「してよ！今してきて！！！」

『は、なんで俺がわざわざ言わなあかんねん(笑)』

も〜〜！！この役立たず！

『おい、声に出てんぞ(笑)ま、今度そう言うこと
言っとったらしれっと説明しとくわ〜』

なんだかんだ優しい横山にホッとするけど。

いや、全然ホットできない。

女子たちの中で私と大倉くんが一緒に帰ったことが
知られている。きっとあっという間に広まる。

まずい。

『Aさん〜、ここなんですけど〜』

また！私に聞いてくる！なんで！

「横山に！聞いて！」

と、慌ててその場を離れた。

『…また横山さんって言う』

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