男の欲は程々に。(緑) 完

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「ははっ(笑)
で…好きなんです、Aちゃんのことが」







さっきよりも真剣な顔で私を見た。




そのまっすぐな瞳は初対面でも

ちゃんと気持ちが伝わってくる。






こっ…告白…じゃん！



初めてだよ？私初めてだよ！




あ、違う忠義くんにはされてた、忘れてた。





ごめん…怒られるわ。







「えっと……、あの…」






「彼氏、いますよね。
ずっと見てるから知ってるんです(笑)
ストーカーみたいでごめんなさい(笑)」





少し、切なそうに微笑んだ。







「あ…そうなんです。
だからその、気持ちには応えられないというか…」






私がそう言うと、丸山くんは

ニコッと微笑んで







「気持ちだけ言いたかったんです、
来てくれてありがとう。言えてよかった」







さっきよりも

ちょっと崩した話し方で伝えてくれた。







「こちらこそ、こんな私を
好きになってくれてありがとう…！」






だから私も精一杯の返事をすると、

丸山くんが俯いて口を開いた。






「あの…さ、ストーカーするつもりもないし
彼氏から奪うつもりでもないねんけど、
最後にこれだけ許してほしい」







「…？」






何が、と返す間もなく一瞬で

抱き寄せられて一瞬だけぎゅっと

抱き締めるとすぐに離れた。







「ごめん、な。ありがとう、好きでした」






丸山くんは切なそうに、

でもどこかスッキリした顔で屋上から出て行った。









「アイツ…サラッと抱きしめよって…」







「うわぁっ、忠義くんっ！？」







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