あのね、わたし。 (ページ10)

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ネオンのキラキラページ10

まだお酒でぽわぽわしてる頭のわたしの腰を抱き｢この部屋にする？」｢ここもいいね～」なんて一人でぶつぶつ部屋を選ぶシラフのジェミンくん。少し高い肩にこつんと頭を乗せてみるとジェミンくんによく似合う甘い香りが鼻をかすめた。

｢ん～？Aちゃん、眠くなってきちゃったの？お部屋行こうね～」

顔も香りも喋り方も甘すぎるジェミンくんはきっとあのアプリで女の子とたくさん遊んでいるのだと思う。だって慣れてる。この人はずっと女の子には困らないんだろうなぁ。

エレベーターの中、二人きりの空間になると既に腰にある手ともう反対の手をわたしの腰に添えられてジェミンくんと向かい合わせになる。目があってからお互い吸い寄せられるようにキスをするまで時間はかからなかった。唇が離れるとジェミンくんはまたわたしの唇にキスをして｢もう少しガマンしてね」とイジワルに笑った。

わたしももう子供じゃない。このネオンでキラキラの建物が｢なに」をする場所なのかくらい、この先ジェミンくんとどうなるかくらい、分かっている。

｢ジェミンくん、ぜーんぶ忘れちゃうくらい抱いてくれる？」
｢俺の事しか考えられなくしちゃうよ？いいの？」

さっきまでの甘い喋り方の名残がない男の顔をしたジェミンくんとのその先を想像する。子宮がきゅんと音を立てた。

ロンジュンの事、忘れられると思った。