あのね、わたし。 (ページ38)

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ほんとだよページ38

「わたしはロンジュンの彼女にはなれないでしょ？」

やっと言えた、ずっと思っていた事だった。ロンジュンに心から言いたかった事だった。ロンジュンの口から紡がれる都合のいい言葉はひとつもわたしの心に響かなくて。

「もうやめられないね？」なんて言われてやっと目が覚めたわたしはやっぱりバカだ。

「ロンジュン、わたしはずっと辞めたかったよ。」

やっと言えたホンネだった。

「…ごめん、」

謝られたっていいの、今までの私はあなたの彼女になりたかった。認めざるを得ない事実なのだけれど、わたしにはジェミンくんが居て。ジェミンくんに愛される喜びを知ってしまった今、ロンジュンの彼女になりたいだなんて夢なんて捨てちゃったんだよ、ロンジュン。

「あのね、ロンジュン。わたしね、」
「Aちゃんが言いたいことわかる気がする、」
「聞いて、ロンジュン。わたし…」
「…なあに、Aちゃん」

「わたしね、今幸せだよ」
「…俺とまたこうやって会えること？」
「んーん、」

「ちゃんと愛される喜びを覚えちゃった」
「本当に、もうロンジュンとは会いたくないの」

「彼を悲しませる事はこれで最後にしたい」

ロンジュン、大好きだったよ。ありがとう。

「今日まであなたが本当に大好きだった。サヨナラだよ、ロンジュン」

「Aちゃん…俺もごめんね、バイバイ」

ああ、こんなにも呆気ないんだ。

「バイバイ、ロンジュン」

終わってしまった。これでジェミンくんを幸せにしてもらえる。ジェミンくんに、愛されて苦しくならなくて済む。ジェミンくんを素直に愛してあげられる。

ロンジュンの涙には、気付かなかったことにしようと思う。