あのね、わたし。 (ページ37)

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君はジュリエットページ37

俺は君を彼女にしたかった。
いつだろう、君を都合のいい存在に位置づけたのは。

いつだっただろう、君の事を彼女にしたくないと思うようになったのは。

君と出会った頃、彼女がいながらもそういう関係になってしまった俺達。俺が呼べば必ず会えて、会いに行けば会えて、その体を堪能できて。どんな形であれ彼女の側に居れる事に幸せを感じるようになっていた事に気づかない振りをしていた俺は誰がどう見ても情けない。

「俺の彼女になってよ」何度も口に出かけたその言葉を彼女に言えなかった俺、情けねー。言われなくてもわかってる、俺が一番そう思う、でも彼女を繋ぎ止められる方法がこれしか思い浮かばなかった。彼女をどうしてでも俺の側に置いておきたかった。彼女と出会ってから特定の彼女を切らさかなかったくせに、狡いのも最低なのも俺だけなのに

「わたしたち、最低だね」だなんて彼女に言わせた俺だけが最低なのに、まるで「最低なのは、悪いのはわたしだけだよ」って俺に言い聞かせるように「俺の事を好き」だと縋る彼女を溶けるほどに愛してしまいたかった。

俺はAちゃんと幸せになりたかったよ。

だけど、Aちゃんが思う「幸せ」は俺じゃなくて。
それでも俺は、

「ロンジュンは、わたしを彼女にできないでしょ？」
「でも俺はAちゃんとずっとこうしてたいよ」

「答えになってないよロンジュン」
「だって、俺こんなにもAちゃんが好きだよ」
「、辞めれなくなっちゃうじゃん」
「もう辞められないね？Aちゃん」

最低な男になって君の近くに居続けるしかなかったんだよ。