あのね、わたし。 (ページ27)

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彼の腕の中にいるわたしはページ27

ジェミンくんの彼女になってから｢そう言う関係」の男の子の連絡先は全て消した。彼はわたしと付き合う前に消してたらしい。

ロンジュンの連絡先は消せなかった。ジェミンくんというわたしには勿体無いスペックの高い彼氏(彼氏をスペックで決めているわけではない)が出来たのにも関わらず、相変わらずわたしの心はロンジュンに縛られているらしい。

まだロンジュンを忘れきれないわたしを優しく優しくまるで壊れ物を扱う様にそっと抱きしめてくれる彼の腕の中に幸せを見つけられそうな気がしていた。

｢Aちゃん寝れない？」
｢ごめんね、起こしちゃった？」

｢大丈夫だよ、一緒に夜ふかししちゃおっか」

なんて悪戯に笑う彼は良い意味で目に毒である。

｢本当に？わーい、流石ジェミンくん～」
｢嬉しいの～？可愛いねぇ」
｢いつナナちゃんスイッチ入ったの？」
｢？？ナナはずっとAちゃんのナナちゃんだよ～」

彼が愛おしいと胸がうるさい。きっとわたしがこのままジェミンくんを好きになってロンジュンを忘れるのも時間の問題なんだと思った。

｢…ジェミンくん、だいすきだよ。」
｢深刻だね？」
｢ジェミンくんは？わたしの事好きじゃない？」
｢何言ってるの、ナナの方がAちゃんの事好きだよ」
｢へへ、知ってた～」
｢あ！！そんな可愛い事どこで覚えたの～～？？」
｢知らなぁい」
｢やー、Aちゃん！」

ジェミンくんの腕の中にいるわたしは幸せだ。
わたしは、この幸せを離したくない。