あのね、わたし。 (ページ24)

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イマークの憂鬱ページ24

Aがロンジュンとさよならをしてからと言うと、彼女は狂った様に仕事に打ち込んでいた。元々Aは俺より上の立場の先輩方からも、後輩からも中々信頼の厚い根っからの仕事人間だ。俺もまた、信頼しきって彼女に系列店の店舗を任せている。

仕事をする時はぬかりのない彼女は男関係が緩い。本人には言葉にして言う事はないが、世間一般で言う｢ダメンズ」にハマってしまう様なそんな女の子。

俺は彼女が心配でならない。ロンジュンと言う男の沼にハマって数年間ずっと男にとって｢都合の良い女」で居続ける彼女の苦しい胸の痛みを側でずっと聞いてきたのたは、みてきたのは俺だ。自覚しかない。

｢昨日ね、ロンジュン珍しくわたしが起きるまで居てくれたんだよ」
｢ロンジュンが旅行のお土産にチョコくれたの」

｢先週末は、彼女とデートしてきたんだって。」
｢彼女と同棲するんだって」

ロンジュンの事で一喜一憂する彼女を近くで見てきたのは俺だ。彼女に恋愛感情は一切ないけれど、彼女をここまで振り回すロンジュンに良い気持ちはしない。会社の部下であり、俺の可愛い妹であり、飲み友達の彼女をこんなにも苦しめるロンジュンが俺は憎い。

彼女の思い人にこんな事思いたくない。

だけどごめん、A。俺はやっぱり、ロンジュンが憎い。