あのね、わたし。 (ページ2)

今日:26 hit、昨日:31 hit、合計:177,202 hit

ロンジュンとわたしページ2

｢Aちゃん、今日行くからいい子にして待っててね」

週末はお仕事頑張った代わりに水曜日がお休みなわたしの気の緩む火曜日、ロンジュンからの連絡を心待ちにしている火曜日。勤務中にスマホを盗み見ると待ち望んでいたメッセージの通知が目に入ってそれだけで胸がきゅん、と音を立ててうるさい。

今週もちゃんと会えると思うと、嫌でたまらない常連客の相手だって愛想よく相手できちゃうんだよ。
ロンジュンってすごい、魔法使いみたい。

｢了解、気をつけてきてね」

嬉しくてスキップでもして帰りそうになっちゃう位浮足立ってるけど、それは悟られたくなくて。バレたら恥ずかしいな、とか年甲斐にもなく思っちゃってこんなにも可愛くない返事しか出来ない自分を殴りたい。かわいくねーよ、それ。分かってんだよ自分でも。

自分の可愛げのなさに呆れながらも家について、部屋着に着替えて夕飯の用意をしながらロンジュンを待つ。
ロンジュンはいつも時間を伝えてくれない。わたしの事暇人だと思ってるのか？それは大変気に触るけど。わたしは彼にとって｢都合のいい女」であり｢彼女」ではないので彼のペースに歩幅を合わせて彼との時間を過ごすことに決めている。それがわたしの首を絞めているのだけど。

｢Aちゃん、ついたぁ」
｢インターフォン鳴らしてよ、今開けるね」

いつもみたいに、インターフォンを鳴らさずにわたしの部屋の前につくと電話を鳴らす彼。とても可愛い。

｢Aちゃん、今日も疲れた」
｢…今日も頑張っていい子だね、ぎゅーする？」
｢ん、Aちゃん好き…」
｢よしよし、ご飯食べよっか？」
｢…食べる」

わたしを抱きしめたまま洗面台に向かう彼が可愛くて仕方ない。