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馬鹿野郎 ページ10

『____殴るな、痛いよ』








先刻から間接が外れるのではないかという程、此方を殴ってくる猗窩座。

夜が明けてしまう前に、猗窩座を強制的に再起不能にして動かした訳だが。








「何故彼処で邪魔をした。
もう少しで殺せたのに、上手くいけば杏寿郎を鬼に出来たかもしれない」









『………馬鹿じゃないの』









馬鹿、そう言って猗窩座の肩をペチンと叩く。

猗窩座は顔全体で不満を表し此方の顔を覗き込んでくる。

その顔に溜息をついて、渋々答えた。









『お前は柱一人相手でも手こずっていた。
……それに、柱を殺せずとも一般隊士を殺せないとは馬鹿なの?

これから、猗窩座の事馬鹿って呼ぶから、ばーか』









最後に猗窩座の額を弾き、立ち上がる。

猗窩座は何か言い返そうとしてきたが、自分に反省すべき点がある事に気付いたのか、開けた口を再び閉じていた。

緋翠は白髪を揺らし、襖の奥に消えようとする。

そこで足を止めて、猗窩座に言った。









『馬鹿座、私は今頗る機嫌が悪い。
それも何処かの馬鹿のせいでだ。
そして今私は猛烈に甘味を誰かと食べたい』









「………何が言いたいんだ」









『わからないの?』









「部屋に行けばいいんだろう」









『そうだ、よくわかったね。
………………………馬鹿座』









「誰が馬鹿座だ」









猗窩座が緋翠に続いて襖の奥に行くと琵琶の音が鳴った。

二人がいた十畳ほどの空間には、微かな血の匂いが残った。

彼奴は負けていた→←乱入した鬼



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Cynic** - 覇戮さん» コメントありがとうございます。返信滅茶苦茶遅れてしまってすみません…ずっと書きたくて、書いてる時も楽しかった私も大好きな作品です。殆ど自己満足に近かったのに、沢山の方に読んで頂き評価をもらえて私もとても嬉しいです。温かいお言葉ありがとうございます! (2020年7月3日 22時) (レス) id: b937c10b42 (このIDを非表示/違反報告)
覇戮 - 完結おめでとうございます。とても良い作品で涙が出てきました。応援してます! (2020年5月20日 14時) (レス) id: 193145533a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Cynic** | 作成日時:2020年2月16日 15時

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