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私が殺す ページ19

「____妓夫太郎が死んだ」









上弦が集められた時、無惨が放った言葉。

一同は微かに驚きを見せ、童磨はケラケラと笑って「申し訳ありませぬ!」と言っていた。

緋翠はそんな光景を詰まらなさそうに、無惨の使っている机の上に座りながら見ている。








「人間の部分を多く残していたものから負けていく。
だがもうそれもいい、私はお前たちに期待しない」









無惨が書いた手記を横から覗き見て居ると、まるで見るなと言われた様に無惨に頭を掴まれた。

ぐっと力を入れられて頭が少し痛かったので、腕を強めにぺしりと何回か叩くと簡単に離してくれる。

視界が晴れて、最初に目に移ったのは頭だけになった上弦の伍の首だった。









「これからはもっと死に物狂いになってやった方がいい。
上弦だからと言って私はお前達を甘やかしすぎた様だ」









『………気持ち悪い』









緋翠がそう言って玉壺の頭を無惨の手から払い落とす。

抵抗する術のない玉壺はぼとりと音を立てて、畳の上に落ちた。

緋翠がふわりと上弦達のいる場所に降りれば、次の瞬間には無惨は居なくなっていた。








「情報とは何の事だ?
俺も一緒に行きたい!」









童磨が玉壺に詰め寄り、玉壺が戸惑う。

そして、その童磨の首を猗窩座が切り落とした。







「無惨様がお前に何か命じたか?
失せろ____ッ!?」









「良い良い、俺は大丈夫だよ、黒死牟殿」









そして黒死牟が猗窩座の手を切り落とした。

猗窩座に黒死牟が「気に食わぬなら入れ替わりの血戦を申し込む事だ」、そう言った時、童磨が態とらしく猗窩座を挑発する。







「上に立つものは下の者にそう目くじらを立てずゆとりを持って____」









「猗窩座」









黒死牟の言葉、それに大気がピリピリと揺れる。









「私の言いたい事は、分かったか」









「嗚呼、分かった。
俺は必ずお前を殺す」









「そうか……励む…事だ…」









そう言ってその場から立ち去ろうとする黒死牟。

そこで緋翠は初めて声を発した。








『………無惨が怒ってる。
私は未だ…動いていいって許可が出てないから……』









上弦の全員の視線が緋翠に集まる。

緋翠はその血の様に赤い瞳を細め、冷徹に言った。









『____無能過ぎて私に殺されない様にして……ね?』









____べベン





琵琶の音と共に消えた零は、どの鬼よりも恐ろしい存在だった。

初見の上弦→←零でも恋をする



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Cynic** - 覇戮さん» コメントありがとうございます。返信滅茶苦茶遅れてしまってすみません…ずっと書きたくて、書いてる時も楽しかった私も大好きな作品です。殆ど自己満足に近かったのに、沢山の方に読んで頂き評価をもらえて私もとても嬉しいです。温かいお言葉ありがとうございます! (2020年7月3日 22時) (レス) id: b937c10b42 (このIDを非表示/違反報告)
覇戮 - 完結おめでとうございます。とても良い作品で涙が出てきました。応援してます! (2020年5月20日 14時) (レス) id: 193145533a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Cynic** | 作成日時:2020年2月16日 15時

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