笑顔 ページ1
あぁ、誰かの泣き声がする。
泣きながら俺の名前を呼んでいる。
この声は…四季か。
いつも犬みたいに引っ付いてくる俺の可愛い後輩。
俺の大事な奴で、宝物。
あんまり酷い泣き方なもんだから、
どうしたんだよって頭を撫でてやりたかったけど…
身体が上手く動かない。
理由はすぐ思い出せた。そうだ。
俺は、四季を押し退けて車道に飛び出したんだ。
四季は見た限りでは、
擦り傷くらいで済んだみたいだ。よかった。
それにしても…止めろよ、そんな顔すんの。
四季らしくないじゃんか。
俺は、四季の笑顔を見ていたいって思ったんだ。
これからもずっと。
いや、俺が笑顔にしたいって思ったんだ。
なのにそんな顔にしちまって…
やっぱり俺はバカなんだな。
少しでも笑って欲しくて、
動かしにくい腕を無理矢理持ち上げて
四季の手に重ねると、一瞬驚いた顔をしてからまた
元の泣き顔に戻った。
四季、俺が最期に見たいのはそんな辛そうなお前じ
ゃないんだ。
いつもみたいに心の底から笑ってくれよ。
最期くらい、俺の我儘に付き合ってくれよ。
だからさ…
「泣くなよ、バカ…」
そう言うと、四季は少しだけ戸惑ってから
いつもより硬いけど笑顔を見せてくれた。
あぁ、泣き笑いってこういうことなんだな
なんて呑気な事を考えながら、
俺はゆっくり目を閉じた。
じゃあな、四季。また明日。
今日はいい夢が見られそうだ。
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紅葉(プロフ) - マシュマロの神さん» ありがとうございます！文才が無いのですが、泣いてもらえたなんて…本当にありがとうございます (2018年2月11日 8時) (
レス) id: ef1aeeb866 (このIDを非表示/違反報告)
マシュマロの神 - 1話だけで泣いちゃいます!315です! (2018年2月11日 8時) (レス) id: 7d7c0aca95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉 | 作成日時：2018年2月8日 0時
