末っ子の闇。～俺ら4人で光をあげる～ PART７ (ページ8)

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潤side

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智にぃの話を聞いた途端、瞬時に脳が反応した。
「俺があんなわがまま言ったからだ」って。

俺がこんなに弱いから、智にぃが好きな仕事やめなきゃいけない。
そう思ったら「迷惑」って言葉が俺を支配して、智にぃの言葉が耳に入らなかった。

とにかく逃げたくて、こんな迷惑な自分を消したくて・・。
和室の窓を開けて見るが「離れたくない」って気持ちも強く一歩が出ない。

そんなときに、翔にぃの大好きな手と声が傍にあって。

迷惑でしかない俺に、触ってなんて欲しくない。
でもどうしたらいいか分からなくて、抱きしめて欲しくて・・。

めちゃくちゃな気持ちをそのまま出すように思い切り泣いた。
翔にぃは俺がどれだけ暴れて泣いても「大丈夫」ってぎゅってしてくれて。

俺は弱いから、またその優しさに頼って考えずに逃げてしまう。

「っ・・い、って・・っ」

でも智にぃの姿を見た途端、どうしたらいいか分からなくなって。

傍に居て欲しい、ぎゅってして欲しい、でも迷惑かけちゃう。
自分で訳分かんなくなってにぃ達を家から押し出して。

パタンッ。

静かに閉まった扉の音を聞いて、だんだんと冷静になってきた。

ぐるっと周りを見渡しても、いつもいるにぃが１人もいない。
静かなリビング。それがまた、今の俺に怖くてたまらなくて。

おかしいよね。自分から追い出したくせに。
このまま帰ってこなかったらどうしよう・・なんてさ。

だからにぃの姿が見えたとたん、無我夢中でしがみついた。

もう分かんない。分かんないよ。俺はどうすればいい？
弱い俺は、どう受け止めればいい・・？

「にっ、っ・・くっ、ん・・・」

翔「苦しいね、ゆっくり深呼吸ねー」

にぃ達が体摩ってくれたり、「大丈夫」って
何度も言って呼吸法教えてくれたり・・。

その様子を涙で滲む視界の中見てた。

もう、俺は何度この光景を見てるんだろう・・？

翔「大丈夫、ちゃんと呼吸出来てるよ～潤」

じっと翔にぃを見てるとそう優しく笑ってくれた。
その表情にほっとしたら、疲れたのか急に瞼が重たくなって。

智「翔、俺に抱っこさせて？」

あ・・この声、智にぃだ。
俺はされるがままに、翔にぃの腕から智にぃの腕に移動される。

智にぃ暖かいな・・。
俺はもう何か言う元気もなく意識を離そうとした瞬間――。

智「大好きだよ、じゅん」

優しく、その声が聞こえた。

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