末っ子の闇。～俺ら4人で光をあげる～ PART７ (ページ40)

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翔side

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「階段気をつけてね？」

智「ん・・」

智にぃは俺の声に小さく頷きながらぼーっとしてる。
返事もしてくれてるけど、俺の言葉が届いてるか分かんない。

声を掛けつつ、部屋に入ってベッドに腰掛けさせる。

「あ、智にぃ寝るの？」

布団にもぐり出して、俺に背を向けて寝転がる智にぃ。

背中からは「何も聞かないで」って空気が伝わってくる。
無理矢理にでも言わせたほうがいいかなって思ってたけど、今はやめとこう。

ぽん、ぽんって一定のリズムで背中をたたく。

そのうちに「んっ、ん・・」て聞こえてきて・・。
智にぃが泣いてる・・。俺の前で、顔を隠しながら泣いてる。

「智にぃ・・？」

そっと声を掛けると、くるって向きを変えてしがみついてくる。

智「しょ、っ・・ごめんね・・？」

「んー？なにがごめんねなの？」

そうやって聞いてもただ謝るだけ。
そのうち疲れたのかくたって眠っちゃって。

まぁでも、だいたい智にぃが何に悩んでるのかは分かってるんだけどね・・。

雅紀「翔にぃ・・？」

「あ、雅紀？」

そっとドアを開けて入ってくる雅紀。
智にぃが寝てるのを確認したら隣に座ってきて。

雅紀「潤が、智にぃの事心配してて落ち着かないの」

「そっか、分かった。智にぃみてて？」

雅紀「了解っ」

この様子だと智にぃもしばらく
起きないだろうから俺は潤のフォローへと向かう。

「じゅんー？」

潤「ん、っ・・しょ、・・っ」

「そんな泣かないの、ね？」

潤「だいじょっ・・さ、に・・？」

「大丈夫、智にぃ眠ってるよ？大丈夫だからね？」

潤は俺の言葉にほっとしたみたいで、少し笑った。

てっきり俺は、潤が自分を責めて落ち着かないんだと思ってた。
もちろん、そんなことないよって言おうとおもったんだけど・・。

違ったみたいでほっとする。今の潤に自分を責める心の余裕はないんだ。
単純に智にぃを心配して、不安になって泣いちゃったんだ。

「今日は俺と寝ようね～」

コクコクって頷く潤。
俺はもう一度潤を和に預けて雅紀の元に向かう。

雅紀「翔にぃ・・」

雅紀は１人で不安だったのか、立って待っていて。

そりゃ不安にもなるよね・・。
なにがあっても強く揺るぎなく、俺らの支えでいてくれた智にぃ。

でも俺らのその気持ちがプレッシャーになって、智にぃを苦しめたんだよね・・。

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