末っ子の闇。～俺ら4人で光をあげる～ PART７ (ページ34)

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智side

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皆が行ってからも、潤は起きなくて。

布団が暖かいからか、熱がまだ下がってないからか、
分からないけど潤の体はぽかぽかしてて、少し汗かいてる。

俺はそっと汗を拭ってあげて、前髪をかきあげてやる。

そのまま家事を進めて、時間は午前11時も超えて・・。

それでも潤は起きない。
少し心配になってきて何度か「じゅん？じゅん・・？」って呼びかける。

でもスースーと気持ちよさそうに眠ってて。

ゆっくり寝て欲しいとは思ってたけど、寝過ぎじゃない・・？
本当に潤は寝てるだけ？ちゃんと起きる？薬、合ってなかったとか・・？

心臓がドキドキしてきちゃって、思わず不安で翔に電話・・。

翔「もしもし？」

「っ、しょう！？」

すぐに電話に出てくれた翔。
俺は翔の声を聞いたら少し冷静になって「大学行ってるのに・・」って気づいた。

「ごめん、忙しいのに・・」

翔「んーん、全然。どうした？」

「潤が、まだ起きないの」

翔「まだ？ふふ、お寝坊さんだね～(笑)」

あれ・・翔、笑ってる。
「お寝坊さん」っていう翔のゆったりした捉え方に焦りが消えていく。

翔「多分、色々重なってるんじゃないかな？」

「いろいろ・・？」

翔「潤さ、体調悪かったし寝不足だし、疲れてるだろうし・・。

それに久々の薬だから、効きすぎちゃってるのかも」

あ・・そっか。そうだよね、冷静になればすぐに分かるのに・・。

「・・ごめん、そうだよね」

翔「んーん、平気だよ？不安はそれだけ？大丈夫？」

「ん、大丈夫。・・ふふ、翔お兄さんみたいだね？」

翔「何言ってんの(笑)また何かあったら電話して？絶対折り返すから」

「ん、ありがとう。じゃあ大学頑張って？」

翔との電話を切って、ふぅーって息を吐く。
電話越しの翔の声にさっきまでの不安が小さくなっていく。

潤「・・ん・・」

「あ、起きた？おはよ～」

12時近くなって、小さく目を開けた潤。
まだボーッとしてるけど、顔色は昨日より良いかも。

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この時自分ではさっき襲われた不安を、
「潤が久しぶりに薬飲んだからだ」って考えてた。

でも、違ったんだね・・。
俺は「潤を守らなきゃ」っていう責任感に１日目から押されてたんだ。

周りが思うより、自分が思うより、俺は弱くて脆かったんだ。

その事に、もっと早く気づければよかったのにね・・今の俺は気づけない。

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