末っ子の闇。～俺ら4人で光をあげる～ PART７ (ページ25)

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翔side

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「ただいまー」

智「おかえりー」

帰宅すると、ソファで雅紀に抱かれてる潤。
「あの体制が落ち着くみたい」って智にぃが教えてくれて。

近づくとじーって潤んだ大きな瞳で俺を見つめてくる。

「ただいま、潤」

潤「お、っ・・っ、か・・」

俺が頭を撫でるとくたって力を抜いて雅紀にもたれる。
ほっぺはほんのり赤くて、だるそう・・。

「体調悪いの？」

雅紀「頭がね、ガンガンするんだって」

「熱は？」

雅紀「分かんない。夜になってからは泣くから測ってないの」

小声で答える雅紀。そっと俺は額に手を当てる。

潤「っ！んっ、や、っ・・」

「やだったね、もうおしまいね～」

手を当てただけでも拒否。
俺は耳式の体温計を持ってきて、雅紀がぎゅって抑えたのを確認して計る。

潤は耳式でもそんなに怖がらないのに、今日はダメみたい。
ポロポロ泣き出して「や、っ・・とにー・・！」って呼ぶ。

熱は38度7分。精神面での発熱と頭痛だろうね。

智「はーい？どうした～、何で泣いてるのじゅん？」

全部台所から見てたけど、傍にきて問う智にぃ。

潤「やっ、っ・・とにっ、っ・・こが、い・・」

智「うん、ここがいいもんね～」

智にぃに訴えながらも、雅紀にぎゅうってくっつく。

智「ほーら、翔も雅紀もいてくれるでしょ？もう泣かない。ね？」

ぽんぽんってタオルで顔を拭ってあげるとコクコク頷く。
すると雅紀が「ごめん！トイレ！」って言い出して。

潤「やっ、ん～・・」

雅紀「潤？ほら、翔にぃ抱っこしてくれるから。ね？」

でも離れるのが怖い潤はぎゅーって服を引っ張って首を振る。
なんとか離れた雅紀の代わりに、すぐにぎゅってしてやりポンポンッて体をたたく。

ちょっとぐずってた潤だけど、俺に凭れて落ち着いていって。

潤「んぅ～・・」

唸りながら、頭をぎゅーって押し付けてくる・・。

「辛いなぁ・・」

熱も高くて頭痛も酷く、食べ物も飲み物も体が受け付けない潤。
精神面でも身体的にも心配で、１度先生に診てもらった方が良い気がする。

その事は智にぃも考えてたらしく、明日連れて行こうと思ってたみたい。

潤「・・っと、いっ、ん・・」

「うん、ずっとこれでいようね～」

今日もいっぱい恐怖心と戦った潤は体力が限界・・。
「寝ない、寝たくない」ってグズグズしながらも、眠りに落ちた。

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