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〜露伴〜
いくら僕が人気漫画家だとしても、ほぼ毎日、打ち合わせなんてあるわけがない
担当の編集者だって、女から男に変えた
とにかくAが不安にならないように気を遣いまくった
その結果
安心しきっているのか、僕のことを疑うことなく、いつも笑顔で見送ってくれるようになった
いくら打ち合わせ(嘘)だとしても、彼氏が他の女と密室で2人きりだぞ！？
普通は嫉妬したりするだろ
｢つまりは……えと、嘘……？｣
露伴｢あぁ！そうだよ。セクシーな女編集者なんて、このご時世にいるわけないだろ。Aに嫉妬して欲しかったなんて、くっだらない理由からだ。どうせ僕はガキだよ｣
好きな子の前でこんな醜態、晒したくなかった
それでも少しは僕のことを見て欲しかった
仕事だと割り切っていても、行かないで欲しいと、言って欲しかった
｢そっか。嘘か。良かった｣
え……？
聞き間違いか？
今、Aが良かったと言わなかったか？
その言葉の意味をAの口から聞きたい
もしそれがAを困らせてしまうならと、一瞬考えるも、僕は僕の思いを優先した
露伴｢今のはどういう……？｣
｢だって私は彼女である前にファンだから。編集者だとしても、女性と2人でいて欲しくないとか、そんなこと言ったら絶対ダメだから｣
露伴｢僕にはまるで、嫉妬しているように聞こえるのだが｣
｢そんなんじゃないですよ！？私は露伴先生のすることに口出し出来る立場ではないので。我慢しているだけです｣
露伴｢それを嫉妬と呼ぶんじゃないのか｣
指摘すれば時間差で真っ赤になる
無自覚だったのか
鈍感なAが可愛くて、僕も言葉を失ってしまった
だってそんなの、僕の勘違いだと、そういうことになる
Aは僕のことを男として見てくれていて、ファンとして自分で引いた線を越えようとしなかっただけ
それらは全て、僕にストレスを与えないため、なんだろう
習慣が変わるのは良くない傾向だが、Aが気にすることではない
露伴｢幼稚な嘘をついたことは悪かったと思ってる。でもな、Aも嫌なことがあったら言ってくれていいんだぞ｣
｢嫌なことなんて｣
露伴｢じゃあ本当に、僕が女の編集者と個室で2人っきりで打ち合わせをしていいのか？いいんだよな？｣
｢そ、それは……｣
露伴｢A。僕はAの嫌がることはしたくない。だから言って欲しいんだ。何が嫌とか、不満とかも全部｣
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作者名：まゆ
| 作成日時：2023年7月20日 23時
