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〜A〜
仗助｢で？ちょっと説明会してくんない？何がどうなって、あんなこと思ったのか｣
｢だから、それは……｣
全部、正直に話すと、吹奏楽部が羨ましがるような肺活量で長いため息をついた
仗助｢あのなぁ！俺は！同情や優しさでAと付き合ってねぇよ！！そんな器用な真似、出来ねぇんだからさ｣
｢うん……ごめんね｣
仗助｢俺も怒鳴ってごめん｣
仗助くんの好きが、私と同じの好きですごく嬉しい
それと同時に、とんでもない勘違いをしていたことが恥ずかしい
仗助｢俺らってさ。話し合いが足りてなかったんだな。きっと｣
｢私が……！！ちゃんと……。何も言わなかったから｣
仗助｢俺が聞けば良かったんだ。なのに触れちゃいけない話題だって逃げて……。ほんとごめん！！｣
承太郎｢仲直りしたんなら、さっさと出ていけ｣
いつからいたんだろうか
部屋を追い出されてしまった
お互いの視線がぶつかり、気まづさから逸らすも、すぐまた合った
仗助くんに伸ばしかけた手は止まり、そっと後ろに隠そうとすれば、今度は仗助くんの手が伸びてきて私の手を掴んだ
仗助｢手……！！繋いで帰ってもいいか｣
｢私も、繋ぎたかった｣
あれ、何だろう
自分の想いを口にするってこんな恥ずかしいの？
繋いだ手から仗助くんの体温が伝わってくるってことは、私の熱ももれなく伝わっている
顔を手で覆いたいのに、手を離したくない
｢あの、ね仗助くん。私は魔女で、普通の人とかなり違うから、迷惑をいっぱいかけると思うの｣
仗助｢俺だってスタンド使いで、普通の奴とは違うよ｣
｢だからね…………。ありがとう。私を選んでくれて｣
感謝はそれだけじゃない
海で溺れたときも、邪神様に飲み込まれそうになったときも、仗助くんが私を助けてくれた
好きという想いを自覚し、特別になりたいと願えば私の魂は在るべき場所に戻ってきた
邪神様は私から魔女の力を消すことはなかった
きっと待つのだろう
私の子供が、更にその子供が、またいつか私と同じように選ばれるのをあの、何もない広い空間で
ただ独り、寂しく待ち続けるのだろう
｢魔女の力にどんな能力があるのか私も完全には把握してないけど、仗助くんが私を守ってくれるように私も仗助を守れるように使いこなしてみせるから｣
仗助｢じゃあさ。一つだけ約束して欲しい。もう二度と、Aが傷付いて我慢するような守り方はしないって｣
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作者名：まゆ
| 作成日時：2023年7月20日 23時
